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【cinema】人生は小説よりも奇なり

もっと、笑えるのかと思ってた。コメディだと思い込んでた。そんなワケ、ないよね。

もう今年に入って何本のLGBT映画を見たか数えてもいないけれど、これもまさしくそのうちの1本で、ジョージとベンのカップルは長年連れ添ってきた間柄だけど、同性婚に踏み切ったことから起こる差別や偏見で、苦しい目に遭うんです。じゃあ、結婚しなきゃ良かったのかなって思うくらい。

あんなに祝福してくれてた身内や友人が、まぁ自分たちが彼らの存在を背負い込むとなると話はまた違ってきて、互いに窮屈に、重荷になっていく。

これは同性同士の愛を描いたわけではなくて、彼らに起こり得るあらゆる困難について描かれた話。何もしていなくても、その存在自体が疎んじられたり、煙たがられたり、他人の見たくない部分を見てしまったり、見ていて気まずくなるくらい。

ラストはちょっと悲しいんだけど、何か少し主題からズレてしまったように思うんだよね。ジョーイとベンの交流って、ベンがジョーイの家に居候することになり、二段ベッドの上と下で会話するあのシーンくらい。愛について、年老いたベンとジョーイ少年は語った。あとはとにかくジョーイはベンが居ることが、不満で不満で仕方ない。でも全てがそこに凝縮されていて、ジョーイは後悔しながらもベンのあのときの言葉を励みに前に進んでいく。

あれ、これはベンとジョージの物語ではなかったの?と思うのです。

あと邦題の意味がわからない。そんなセリフあったっけとか思うし…。

テーマとしてはすごく興味があって、もっと深く追求できる部分があるんじゃないかなーと思いました。でも彼らの愛はホンモノでした。見ていて美しいとかはないけれど、駆け引きナシの彼らの愛は美しいと思いました。

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