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思いがけない贈り物


効率をまるで無視した二枚組ハガキや友の茶目っ気のせて

♫*:..。♡*゚¨゚゚

ポストの中のものを回収しながらチラシや他の郵便物に紛れてちらっと見えたハガキを二度見した。
あれ?同じ筆跡のものが二枚あるような気がする... 気のせいかな?と。

手に取ったものを整理してみると確かに二枚ある。
差出人は結構長い付き合いになる友人で、先日出した残暑見舞いの返事だった。

それにしても何故二枚組に?
最初は一枚のつもりだったのに、書いているうちに足りなくなって書き足したのだろうか?などと考えながら部屋に戻り、読んでみるとそうではなかった。彼女ははじめから書きたいことが一枚に収まらないことを分かった上でハガキに書くことを選択していたのだ。

理由は実にシンプルで彼女らしかった。
送ってくれたハガキのシリーズが気に入っていて、可愛いから別の絵も見せたかったらしい。
お気に入りの中から二枚選んで送ってくれた気持が嬉しかった。

そして、二枚目に書いてあったことに私の心も大きく肯いた。
要約すると次のようになる。

ボディーボードをしに友達を連れて混雑した海に出かけた時の話

初心者である友達が、ボードのコントロールが出来ずにどうしても人が沢山いる方へ行ってしまうと困っていた。
そこで「行きたくない(人が沢山いてぶつかる恐れがある)方を見ないで行きたい方を見てごらん。体重がそちらに傾くから自然と行きたい方へ行けるよ」とアドバイスすると、すぐにボードのコントロールが上手に出来るようになった。
人生も同じじゃないか!とハッとした。

ハガキに乗せて送ってくれたのは、彼女の遊び心と海での気づきだった。
何てステキな贈り物なのだろう?
心の中のことを書いてくれるお便りほどもらって嬉しいものはない。

二年前の年末に年賀状を書くことを手放してみて得たものは、これまでよりも一層心の通う手紙のやりとりだった。
彼女への返信はもちろん手紙でするつもりだ。

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