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乳癌の疑いがあった過去からの自分の考え①


20代中頃、何気に自分の左胸に触れてみたら、硬いしこりがあった。

私は精神的に強い人間ではなく、世の中の事は知らない事ばかりで、ちょっとしたことでネガティブになり易いナーバスな人間だった。

そしてしこりが手に触れた瞬間絶望感に襲われた。

婦人系疾患に知識がなく、乳癌かもしれない、と恐る恐る近くの病院に検査に行く。

そこでは曖昧な感じで「大きい病院に行って下さい」と言われ、二件目の国立病院で検査し、

悪性ではないが、将来は分からないので、大きい右側のしこりは悪性になる可能性もあるから切ったほうが良い、左は選択肢があると言われた。

まだその頃はマンモグラフィーや超音波、CTスキャンなどの検査器が揃ってなかった頃だったと思う。

もう一件大きな病院を探そうと、そこで同じ事を言われたら手術しようと思った。

最終的に三件目の順天堂病院で、国立病院で言われたことを伝え、

そして乳腺繊維腺腫との診断で、右側の大きいしこりをとり出す切徐手術をした。


初めて自分の身体にメスを入れるのは怖かった。

麻酔をかけ皮膚を引っ張られる感覚が気持ち悪く涙を流した。

手術が終わり、自分は見なかったが、付き添ってくれたパートナーが見せてもらい、ピンポン玉位で結構大きかったと言っていた。

傷は残ったが、乳癌ではなかっただけホッとした。

それから2.3年後、子供を産み乳癌検査をした時、手術をしなかった右のしこりの事を検査する人に話したら、

「しこりは無いですよ、母乳で無くなったのでしょう」

と言われた。

あんだけ不安に苛まれたしこりが、何故簡単になくなるんだ、と怪訝に思った。

温泉や銭湯で年配の方が、全摘出をした人を何度か見かけたことがある。

いくら年配の方でも女性が胸を取られる事は屈辱だったのではと思ったりしたものだ。

生きる為に仕方がないことなのかもしれない。

しかし何かが変、とその時は変な事が何かなのかは気づかなかった。

そんな事から女性疾患に興味がいくようになった。

癌とはいったい何なのか、何故なるのか?

そして乳癌や子宮癌など女性疾患以外の病気もそうだが、何故西洋医学はメスを入れ切り取るのか?

他の手立てはないのか?

とますます考えるようになった。

病気は何故起こるのか?

先天性と後天性の病気など、いろいろ調べたくなっていった。

未来の子供達の健康も考えなければならない、

いつの時代も何かしらはあるのだろうが、アトピーの子供達が沢山増えてた時代だった。

私が子供を産む頃、海の魚にダイオキシンが検出されたとのニュースもよく耳にした。

生まれた子供達はアトピーはなかったが、長女は耳の付け根に小さな穴がありそこから膿が出る子、

成長したら手術ができると言われたが、本人がしたくないのと、支障をきたさないようなのでそのままだ。

次女は思春期時、吹奏楽部をやってた時、肋間神経痛の疑いがあった。

子供もいろいろあったが、大事に至らなければ、なるべく薬を飲ませないようにした。

検査で大きな異変はなかったので、そう諸々事は自然に忘れていった。

その頃は口にするもの肌につけるもの、農薬、添加物、化学物質、世の中に出回ってるものについて敏感になっていきつつ、なるべく購入するものは気をつけたりし、

健康食品のネットワークにはまったり、いろいろ手を出し自分なりに考えていた。

しかし、どれもこれもお金がかかることばかり、その為にあくせく働き、健康を目指しても間に合わない、いつになったら人間は安心して自然に生きれるのか?

私は何故この時代に生まれたのか?

頭ん中は毎日が忙しい。

しかし、そんな事を神経質に考えても仕方ない、どうでも良いと思う時もあった。

環境汚染、自然破壊、人間世界には常にこの課題がつきまとう。

そしてそんな生活の中で十数年後、その乳癌の疑いで、また面倒な出来事が舞い込んできた。


続く

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