読書メモ:2012年

今日も過去の読書メモ(当時のツイート)から。
2012年分の投稿を抜粋し一覧にしてみました。

4月以前も多分何かしらは読んでいるはずだけど、ちょうどツイッターを始める前の期間にあたるので、紙の記録を見返すしかない。
それらはまたいずれ。

甘めの自己啓発系とかも出てくるし、ノンフィクション系も多い。
本当は一番好きな海外の小説をじっくり読みたいけれど、まとまった時間が取れるときに限られてしまう。





2012年05月17日(木)
桜井章一『努力しない生き方』を読む。「逆説の感覚」とでもいったものか。視点の持ち方は複数あっていいことを思い出させてくれる。やはり、五感を通して出た言葉は馴染みがいい。


2012年05月25日(金)
桜井章一『ツキの正体』をパラパラと読む。やはり面白い。身体から見直すという点で、甲野善紀、養老孟司と共通項がある気がする。

2012年06月10日(日)
幅允孝『幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。』を読む。本読みとしての隠し切れない愛情が行間から感じられる。ブックガイドとして、お薦めしたい。

 
2012年06月09日(土)
雨の日は漫画を読む。山岸凉子『日出処の天子』。聖徳太子とその時代を背景に、権力闘争とそれに巻き込まれる人々の感情を描く。大胆な筆致にグイグイ引き込まれる。

山岸凉子「わたしの人形は良い人形」。ホラーはいくつになっても怖い。

 長田弘『アメリカの心の歌』(1996)。音楽について書くとき、このぐらい言葉を磨いても僕はいいと思う。アイルランドの曲も紹介されているが、通底するものが見えるということだろう。ガイ・クラークから聴いてみよう。

2012年06月19日(火)
山岸凉子の短篇集を三冊読む。なかでも好きなのは「笛吹き童子」。この作家にしては救いのある展開で、特に音楽好きはぜひご一読を。


2012年07月06日(金)
昨日パラパラ読んだ本から。「人はつながりたくて生きている。人はあなたとつながりたいと思うときに動き、そう思わないときには本気で動かない」藤原和博『つなげる力


2012年07月13日(金)
パウロ・コエーリョ『アルケミスト』(1988)。羊飼いサンチャゴは、繰り返し見る夢に導かれ、旅に出る決意をする。とても完成された寓話。きっと、読む度に新たな味わいが出てくるだろう。忘れた頃にまた読みたい。


2012年08月01日(水)
読書メモ:小林信彦『映画が目にしみる 増補完全版』(2010)。中日新聞のコラム約170本をまとめたもの。一般向けで、気張らず読み易い。「自分が生きてきた時代の映画を語ればよい」(P27)。ホントそうだよね。音楽も同じか。

赤塚不二夫『ニャロメ!!』(2003)。『もーれつア太郎』より、ニャロメが主人公の回を集めた文庫版。基本はナンセンスで突発的なギャグだが、ときたま見せる人情味に思わず共感してしまう。ニャロメ!!

2012年08月02日(木)
読書メモ:駒崎弘樹『「社会を変える」を仕事にするー社会起業家という生き方』(2007)。病児保育の問題に取組んだ著者の体験談。想いを持って行動すれば、変革が起こる可能性がある。飾らない語り口で、一気に読めた。

2012年08月03日(金)
寄道読書:中村計『甲子園が割れた日 松井秀喜5連続敬遠の真実』(2007)。野球少年だった僕も覚えていた、1992年夏の出来事。決して答えは一つではないし、真相もまたそうかもしれない。丹念な取材で読み応えあり。


2012年08月10日(金)
読書メモ:山本義隆『福島の原発事故をめぐって いくつか学び考えたこと』(2011)。そもそもの根っこは何なのか。少し頭の中を整理できた。100ページほどの薄さなのに、読むのが大変です。


2012年08月18日(土)
今、ウルフマンジャックの自伝を読んでいる。伝説的DJ。まず、実在の人物だったんだな、と。Todd Rundgrenも曲にしていたな。破天荒で、かつ計算高い男。メキシコのラジオ局を乗っ取り銃撃戦を展開。これから下巻に突入。『ハブ・マーシー!―ウルフマン・ジャック自伝


2012年08月22日(水)
ウルフマンジャックの自伝、下巻も読み終わった。実際に起きたことも面白すぎるのに、語り口もまた痛快。彼なりの人生哲学には、大いに勇気をもらった。次は『アメリカングラフィティ』を観てみます。

2012年08月24日(金)
読書メモ:坂口恭平『隅田川のエジソン』(2008)。路上生活から住み方を見つめ直す視点が面白い。小説仕立てで、登場人物が笑える。著者の「モバイルハウス」という発明にも繋がっている気が。砕けた文体で、一気に読了。


2012年08月25日(土)
都甲幸治+柴田元幸の対談「世界文学はアメリカ文学である」をやっと読んだ(『新潮』7月号)。今の世代は文学から文学を作る、など例えばポピュラー音楽も相似形を成している。現在進行形のスリルってやっぱりあって、その愉しみは他では替え難い。気になるジュノ・ディアスを読んでみよう。


2012年08月26日(日)
読書メモ:山口絵理子『裸でも生きる』(2007)。途上国を根底から変えるため、起業し現地生産のブランドを作る。壮絶とも言えるエピソードの連続で、こっちも泣けてきてしまう。その強さに、心を打たれた。


2012年09月01日(土)
ミヒャエル・エンデの『モモ』を読んでいます。
今日はもう寝よう。

2012年09月05日(水)
読書メモ:ミヒャエル・エンデ『モモ』(1973)
時間について書かれた寓話。作者自身が後に語ったように、人生の本質を見失った現代人への批判などではないとするなら、必ずしも額面通りに受け取らなくてもいいのか。自分の中で、熟し、言葉になるまで、待ってほしい。かなりお勧めできる本です。

2012年09月15日(土)
読書メモ:三島邦弘『計画と無計画のあいだ』(2011)
出版界に疑問を持った著者が、原点回帰を掲げ出版社を設立。その経緯がざっくばらんに描かれる。作り手の顔が見えて、一冊一冊を大事にするというなら、応援してみようって気にもなる。

2012年09月24日(月)
読書メモ:山口絵理子『裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける』(2009)
途上国発のブランドを作る挑戦、次はネパールへ。さらなる葛藤と挫折、そして前進。続編ではありますが、ここから読んでもOKです。今度お店覗いてみよう。

2012年10月02日(火)
読書メモ:茨木のり子『自分の感受性くらい』(1977)
20編の小品から成る詩集で、すっと読める。気っ風のいい言葉選びと、五感の優れたバランス感覚がある。ところどころに見える遊び心が好きだ。

2012年10月03日(水)
読書メモ:中村とうよう『ポピュラー音楽の世紀』(1999)
20世紀の通史を新書にまとめきるには力技が必要。従来の米国に偏った見方とその商業性に批判的だが、それは視点を変えると壮大な世界が広がっているのに、という歯がゆさからだろう。

2012年10月05日(金)
読書メモ:スティーヴン•キング『シャイニング』(1977)上巻。冬の間、寒さと雪で完全に閉ざされる高級ホテルの管理人として住み込む作家とその妻子。特殊能力を持つ幼い子供、がモチーフ。ときに饒舌になるが読者を想像世界に引き込む魔力は強い。

2012年10月06日(土)
読書メモ:スティーヴン•キング『シャイニング』(1977)下巻。いわゆる「幽霊屋敷もの」だったのか。怖れが共鳴していく様や、じわじわと締め上げていくような構成力で、人間の心の闇を抉り出す。それこそが恐い。映画はまた一つの解釈だったのか。

2012年10月12日(金)
読書メモ:カズオ•イシグロ『わたしを離さないで』(2005)
物語の無慈悲さは、語り口の控え目な穏やかさで一層際立っている。透徹した構成を持ち、精巧に綴られた逸品。翻訳も丹念。そうは頻繁に出会えないぐらいの作品、と申し添えておく。

2012年10月13日(土)
読書メモ:ミヒャエル•エンデ『遺産相続ゲーム』(1967)
副題の「地獄の喜劇」の通り、滑稽さを強調した辛辣な筋書きの戯曲。倫理観が試される設定自体が意地悪かもしれない。まるで生きているかのような屋敷と、もしかしたらそれに仕えていたのかもしれない老召使いが謎めいている。

2012年10月30日(火)
読書メモ:本田健『10代にしておきたい17のこと』(2010)
良い本は多いが本質的なものは少ない。世の中は何も考えていない人が大半、学校で学んだ80%は役に立たない、などもっと早く知っていれば…。でも遅過ぎるも早過ぎるもない、と思い直す。

2012年12月09日(日)
この本は今考えていることを言ってくれたようで嬉しい。あとがきだけでも読んでほしい。桜井章一『そんなこと、気にするな』(2010)

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