昨年夏、植物代用肉のプロモーションのお手伝いをした。いろんな意見はあると思うけど、その経験からするとこのジャンルの商品を一般に広めるためにはいきなりSDGsぽいアプローチをするよりも

「体にいいんだって、しかも地球にも優しいんだ。じゃ、食べて（飲んで）みようかな」

と言った”ゆるベジ”ぽい文脈を用いるのが良さそうだと思った。

OATLY!。スウェーデン発。オーツ麦から作られた栄養価も高く、グルテンフリーの植物性ミルク。こちらのセブンイレブンでは1パック250mlで10ドル（約170円）。

このブランドがなかなか攻撃的なマーケティングを仕掛けていいて面白い。既存の乳飲料業界に殴り込みをかけた。曰く

「オートリーは牛乳みたいな飲み物だけど、人間のために作られています」←うわ

当然のように乳飲料業界から訴えられる。しかし、一歩も引かずに、オートリーは栄養価も高く、CO2排出量、土地利用面積、エネルギー消費を大幅に削減して環境への負担を減らすと言う主張を前面に。こりゃ、結果として、もはや喧嘩だ！

（Newspicksの記事がオススメ）

香港で展開しているFacebookの投稿も、イラストもいい感じ。かつ、テキストもなかなか饒舌で面白い。少し古い投稿だけど、たとえば、パックに付属の紙ストローを紹介するための投稿はこんな感じ。

「サステナビリティの最前線に立つと言いながら、紙製のストローに関しては（略）時間がかかりすぎたと思うかもしれません。私たちは最低です。（略）柔軟性があり、リサイクル可能で、プラスチックの代わりに小さな紙のラップが付いています。しかし、これはストロー愛好家以外にはどうでもいいようなことなのです。（略）（この試みは）成功したがあまりに遅すぎたため、もはや成功したとは言えないかもしれません。」
面白いーーーーー。

そして、香港ではとうとう商品を表すことができる新しい漢字を作り出しました。中国で牛乳を表す奶という字に植物由来を表す草かんむりを併せたもの。これがまた、炎上を狙ったとは思えませんが、口の悪いオーディエンスのネタになっています。

（内容はちょっと不適切な表現を含むので、そういうのが大丈夫な方のみこちらをどうぞ→https://bit.ly/3FF6SLN）

OATLY香港フェイスブックページ

自分はただのゆるベジ志向消費者ではありますが、このブランド、面白いマーケティングをしていたのでファンになっております。
（牛乳にうらみはない。でも最近飲まなくなってしまったなー。特に意図は無いけれど。）