人生100年時代に備えて【お金について考える】
こんにちは 日刊マガジン【書くンジャーズ】毎週金曜日担当のウエノです。
今週のテーマは【お金について考える】です。
プロフィールにも書いているように、私は元銀行。仕事中はお金のことばかり考えていました。あ、もちろん、自分のお金のことではなく仕事としてですよ(笑)
今日の【書くンジャーズ】は、元銀行員が話す「お金」についてのお話です。
お金の起源
お金(ここでは現金・預金の事を言います)の発明は、人類を大いに発展させました。
かつて人類は、自分が持っていないモノを手に入れようするなら、モノを自分で採取したり造ったりするしかありませんでした。
やがて人類は、自分のモノと他人のモノとを交換する事を思いつきました。
物々交換の始まりです。
しかし、遠隔地に住んでいる人同士が、大きいモノや重いモノ、あるいは壊れやすモノや腐れやすいモノなどを交換することは、モノの性質上ほぼ困難でした。
そこで発明されたのがお金です。
モノの価値をお金の量で示すことにより、どんな遠い場所でも、お金の価値を信用している人とであれば、お金とモノが交換できるようになったのです。
お金によって、人類はモノの交換において、物々交換では越えられなかった距離と時間の壁を越えられるようになりました。
お金が減ってしまう?
お金はじっと持ってるだけでは、何も生みださないどころか、お金の価値自体が減る可能性だってあるのをご存知ですか?
前項でお話ししたように、お金の価値を人々が信用してることが、お金を決済手段として利用することの大前提なのです。
以前、お金は人類が憧れてやまない金(ゴールド)で作られていました。
ゴールドは非常に安定した金属で腐食しにくく携帯性もあり、また、産出量も限られ希少性があることから、等価交換の道具としてはとても優れたものでした。
ところが、現代のお金は紙かゴールド以外の金属です。
お金はただの紙切れなのに、なぜ価値があると思われてるのでしょう?
それは、お金(紙幣)を発行している国(政府)が信用されているからです。
では、国の信用がなくなれば、どうなるでしょう?
人々は再びモノに価値を求めます。
あるいは自国の通貨を売って他国の通貨を得ようとします。
モノに価値を求め出すと、お金の価値が下がってしまいうので、人々は更にお金を手放してモノを求めようとし出します。
この連鎖が止まらなくなると、お金の価値は限りなく下がってしまい、せっかく貯めていたお金は紙くず同然になってしまいます。
さすがに紙くずになるケースは稀ですが、実際に世界中で起こっています。
また、極端にモノの供給量が減った場合にも、お金の価値は下がります。
供給量が減ると、少しでも高く出すから先に自分に売ってくれと言い出す人が出てきます。
そうなると結果的にモノの値段が上がり、結果としてお金の価値は下がってしまいます。
ここ30年間の日本は、モノの価値が下がる状況が続いていたので、モノよりもお金で持ってた方が有利でしたが、この状態がいつまでも続くとは限りません。
国の借金が雪だるま式に増え続け、また人口が急激に減少して生産力が落ちていく日本の通貨「円」は、今の価値を維持できるのでしょうか?
72の法則
20年前、投資信託を銀行でも取り扱うようになった時に、私が最初に覚えたセールス話法のひとつが72の法則でした。
72の法則とは、複利運用して元本が2倍になる年数を調べる計算式のことです。つまり、利率が7.2%の時に元本は10年で2倍になります。
現在、定期預金1年ものの金利は0.010%と、かつて経験したことがないぐらいの低金利が続いています。
金利が年0.010%だと、元本が2倍になるには何年かかるでしょう?
法則に当てはめると、なんと7200年もかかってしまう計算になります。
私は気が短いので、とてもそんなには待てません。
えっ? もう死んでるって?
確かに。。。
預金してても増えないのであれば、他の方法を考えないといけません。
年金問題
老後の生活は年金だけでは賄えないから2000万円必要と論じたレポートを金融庁が発表し物議を醸していますが、個人的には何を今更言ってるのかなあと感じてます。
国民年金は1ヶ月6万円、サラリーマンの方が加入する厚生年金でも、20歳から平均給与45万円で働いていた人で17万円ぐらい。
こんな年金額で暮らせるかどうかは、考えればわかるはずなのですが。
更に私の年代だと、年金支給開始時期が70歳まで繰り下げられると噂されているので、老後の生活資金を年金だけを頼ることは、とても危険です。
金は天下の回りもの
貯めておくと減るかもしれない
預金しても増えない
年金だけでは老後の生活が心許ない
なんとも気が滅入りそうなネガティブワードばかりですね。
すこしは明るい話もしましょう。
「金は天下の回りもの」という、ことわざがあります。
金は天下の回りもの
貧富は固定しないということ。
金がない者に対し、今貧しいからといって悲観するな、まじめに働いていればいつか自分のところにも回ってくるだろうという励ましの意味を込めて使う。
貧富は固定しないとの例えなのですが、仕事の経験から言わせてもらえば、お金を回す=使う お金を上手に使っている人には、一旦財布から出ていったお金が大きくなって帰ってきているようにも思えます。
貧富は固定しないどころか、お金を回す人に富も回ってくる感じです。
おおっ!
回せばいいなら、回しましょう。
いつもよりたくさん回せばよいのです。
でも、どうやって回せばいいのでしょう?
それは、投資です。
ひと口に投資と言っても様々な方法があります。
なかでも私のオススメは投資信託です。
投資信託については詳しく説明されているサイトが山ほどあり、私が説明するよりも、そちらを見て頂いたほうが断然わかりやすいと思います。
最近話題のNISAやiDeCoなども合わせてリンクを置いておきますので、お時間がある時にご覧になられてください。
人生100年時代を生き抜く投資を
最後にもうひとつ、こんな投資の考え方もあるんだという話をして、今日は終わりたいと思います。
日本人の2017年の平均寿命は女性が87.26歳、男性が81.09歳で毎年過去最高を更新しています。
1963年には100歳以上の高齢者は153人だったのに2018年調べでは、なんと6万9785人にまで増加しています。
90歳は当たり前で、100歳まで長生きする時代が、目前に迫っているのです。
65歳で仕事を辞めたら100歳まで35年もあります。
繰り返しになりますが、年金だけでは生活できません。
長寿の時代をゆとりを持って生き抜くためは、上手に増やして蓄えるほかに、死ぬ直前まで現役で働いて稼ぐという手も考えられます。
おいおい、死ぬまで働くなんてできっこないだろう。
だいいち、歳を取ると体が弱って働けるわけないじゃないか。
と、ツッコまれそうですが
私は、運動を習慣にすることで、ある程度の年齢まで働く気力・体力を維持できると考えていて、40歳になった頃から、ランニングや長距離ウォーク、そしてロードバイクなどで定期的に身体を鍛えています。
運動習慣のあるなしで、体年齢は10歳近くも違ってくるそうです。
最近は運動を少しサボりがちでな私でも、体年齢が測れる体重計に乗ると、体年齢は実年齢よりも5歳若く表示されます。
自分の身体へ投資する
私が最後にお伝えしたい投資方法です。
投資のリターンは、歳を取った時に健康的な身体でいられること。
身体への投資は、やり方次第では費用もそれほどかかりませんので、非常にお得な投資だと思います。
また、出来るだけ若い頃から継続的する事も肝要です。
歳を取ってから運動を始めても、若い頃に運動をしてない身体には筋肉がつきにくく、かえって寿命を縮めてしまうような怪我をしてしまう可能性があるので、注意が必要です。
◇
さて、いかがでしたでしょうか。
少しは皆様のお役に立てたら光栄です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
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