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あなたと話したい

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2023年夏、noteを再開するきっかけをくれた「彼」との話をまとめました。4回連載(+おまけ)でお届けします。
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「あなたと話したい」1.出会ってしまった

「あなたと話したい」1.出会ってしまった

昨年後半の、とても幸せな日々について。

1.出会ってしまった

音楽家である彼と出会ったのは、去年の夏のこと。彼は音楽にあかるい人たちや、ほんものの言葉や表現を好いているような人たちから一目置かれた存在で、彼の歌や彼じしんを慕う人々が、この世にはたくさんいる。

私は数年まえから、彼の音楽を聴きはじめた。通勤の車の中や、お風呂の中で。怖くなったり心穏やかになったりしながら、ほとんど毎日を彼の音楽

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「あなたと話したい」2. 恋文

「あなたと話したい」2. 恋文

昨年後半の、とても幸せな日々について。

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2.恋文

夏が過ぎ、秋が過ぎた。

そのあいだ、私は趣味で習っている歌で、はじめてステージに立つという経験をした。彼の歌をうたわせてもらい、彼の作り手としての覚悟と、重ねてきた日々に思いをはせた。わずかでも彼の歌として存在できたかもしれない。そう感じられた時、よろこびと切なさが体をいっきに駆けめぐった。

彼と、話がしたい

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「あなたと話したい」3.返事

「あなたと話したい」3.返事

昨年後半の、とても幸せな日々について。

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3.返事

年内最後の放送は、「レギュラーコーナーの総集編をやります」と予告されていた。

夜、ご飯とお風呂をすませ、部屋に小さなライトをひとつ付けると、ソファーにはぁ〜っと寝ころんだ。
流れはじめたラジオ放送。彼の声はいつもに増して優しくて、ぽぅっと微熱を灯しているみたいだった。

「夢は うかうかしてると 夢は 叶うから」

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「あなたと話したい」4.幸せはつづく

「あなたと話したい」4.幸せはつづく

昨年後半の、とても幸せな日々について。

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4.幸せはつづく

彼に返事をもらって、それでいい、と言われている気がした。誰に言われているのかは分からないけれど、思いのままに生きなさいというメッセージだと思った。半年まえ、彼に会って、ほんとうの自分の望みを受け入れ、自分を幸せにするためにひとつずつ歩みを進めてきたこと。そして私が、私のままで生きること。これからもそれでいい

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折坂悠太らいど2023730/指宿 薩摩伝承館

折坂悠太らいど2023730/指宿 薩摩伝承館

木の濃い茶色が厳かな空気をかもす建物の中に、いくつも並んだきらびやかな白薩摩。
その間から、男はやって来た。

少し猫背ですたすたと歩き、ステージの真ん中に着いたところで顔をあげた。
客を向いた顔を目にした時、私は、あ、緊張するんだ、と思った。
何となく緊張しない人だろうと、勝手な想像を描いていた自分に気づいた。

ギターの前奏に続いて歌がはじまった。
私の身体中、穴という穴から汗が吹き出るのを感

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