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羊の雲の過ぎるとき

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記事一覧

escape

よく映画や小説、漫画などで見かける、学校やら会社に向かう電車で急にその気になり、そのまま…

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3日前
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林檎が落ちる

「因果関係とはなんですか。因とは、果とは?」 と聞かれた。 頭の中で思考をぐるぐる巡らせ…

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3週間前
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♬ Episode 33

黒板にあんな文字が書いてあるのに、泣けなかった。涙が出てこなかった。 絞り出そうとするこ…

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1か月前
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初夏の夢を見た。

初夏の夢を見た。 少し汗ばんだ両手が目の前に差し伸べられていた。 夏ってどうしてこんなに…

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1か月前
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波の音が聴こえる

・ ・ ・ 波の音が聴こえる ・ ・ ・ 「ねえねえ」 誰もいない海岸のはずなのに、いつの間…

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1か月前
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曇りのち雨雨

雨が降ると、世界が二つになる。 なに?意味がわからないって? わからなくてもいいさ。 世…

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2か月前
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火车与夕阳

火车行驶在铁轨上。 你说它走得急吧,也没有很急。你说它走得慢吧,也没有那么慢。 我就这样看着沿路的树木花草,与夕阳相互交叉。一道一道残影重叠起来,再转瞬即逝。一个一个光晕闪现,洒满车窗,落在我身上。光线忽明忽暗,那些我不曾知晓名字的灰尘,浮在空气中,仿佛时间静止了一般。我开始回忆,这一路过来的快乐与辛酸。 不知为何,那阳光照射进我的眼眸,是那么的刺眼,我却一点也不想移开。我不知何时跟它较上了劲。我对火车所前往的目的地,或者把握它的方向,又或者它会途经何处毫无兴趣。因为,

“一种相思,两处闲愁。”

今日の天気予報は雪。 お昼を食べ終わった頃、町ゆく人が傘をさし始めた。はじまったかと、お…

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3か月前
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春眠桜も見ず

駅のホームでうずくまっていた女の子に声をかけて、連れて帰るべきだったなと、 今更後悔した…

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3か月前
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うたたね頭痛

年末である。 年末らしい片付けをする。 何か座って淡々とできる作業をした後って、大抵の場…

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4か月前
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雪だるマフラー

僕はね、マフラーを巻くのが好きなんだ。 もちろん、ほとんどの場合においては面倒だよ。電車…

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4か月前
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ころころ心

ホームギリギリで空き缶が転がってて、それを拾ってゴミ箱に捨てた。 ホームギリギリでころこ…

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4か月前
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23.4°

今、僕の目の前で電灯がチカチカしている。 僕はわざわざ椅子をくるりと足で回して、そいつと…

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4か月前
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一旦本を閉じて、楽しくない話でも(サリンジャー『キャッチャーインザライ』)

最近サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の村上春樹訳を読んでいて、自分の書き物の口調も似た感じになっている。多分読み終わって、別の何かを読む時には元通りになっていると思う。 ホールデンくんの自叙を読んでいると、なんだ、私ってここにいるじゃない、という思いにさせてくれる。あの失くされたはずの。読むことのよって引き出されるのなら、失くしたとはいえないのかもしれない。私の中にあるホールデンが「いるんでしょっ」って引っ張り出される感じ。友人は「私の中のガキが物語の中で暴れ