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【恋愛】不倫とファザコン。(その2)満たされない父性を満たすには

私の不倫記事は大抵アクセス数が少ないのだが、以前書いたこの記事はどうも例外のようだ。「不倫 ファザコン」で検索すると(なぜか)1ページ目に現れることも大きいのだろう。

ファザコンに歯止めがかからなかった10代。

うちは離婚・死別家庭ではないが、幼い頃からとにかく寂しかった。子どもの頃に満たされなかった「父性愛」への執着は、早くも10代で現れた。自傷や援助交際まがい・・・精神科を受診したら、「うーん。多分、うつですね」と言われ、安定剤を処方された。あの時、ちゃんと根本的なカウンセリングに取り組んでいたら、20代のうちに子どもを産み、平凡な日々を幸せと感じる人間になっていたかもしれない。でも実際は真逆で、「刺激がなければ恋愛じゃない」、「辛い思いを経験しなければ恋とは言えない」という偏った価値観を身につけてしまった。無意識のうちに、ファザコンをこじらせていたのである。

私はただ不安で、褒めてほしかった。よくがんばってるね、いいこいいこ、そうやって頭を撫でてくれる男性を求めていた。当たり前だがそんな同世代の男の子はほぼいなかったし、いても早々に別の女の子と付き合って結婚した。奪いとってまで付き合いたいとも思わなかった。ただひたすらに、理想の存在が現れるのを待っている受け身の女だった。

待っているうちにも当然年をとる。

寂しいと感じる心もやがて麻痺していった。なにより「こんな年でお父さんを求めるなんて・・・」という恥ずかしさがあった。誰かに包み込んでほしい気持ちに蓋をして、その時付き合っていた人と早々に結婚を選んでしまった。中身が未成熟なのに、外見や世間体だけ一人前の大人になろうとしたのだ。今から思えば何もかもが歪(いびつ)で、友人からも「よくそれで結婚しようとしたよな・・・」と呆れられるのだが、それでも私は必死だった。何かが足りない、満たされない、そんな状況から一日でも早く逃れたかった。はっきり言って馬鹿げている。離婚した今となっては、「周りを巻き込んだ人生イベントの悪用」だったな、と思う。本当に。

皮肉なことに、父性愛の飢えを満たしてくれたのは結婚後に出会った今の彼だった。

40代バツイチ、子なし。豊富な人生経験、褒めてほしいと思ったときにうんと褒めてくれる的確さに、私は「これだ!」と思った。彼に泣いてすがり、関係を持った。ファザコン不倫女子を自覚している人には心当たりのある成り行きではないだろうか。

彼とは離婚後も付き合いを続けている。父と娘のような、愛人のような、セフレのような、でも恋人でもある・・・そんな都合の良すぎる関係。でも私は満たされている。自分に自信を持てる。彼に出会って、本当に良かったとすら思っている。

自分の中の子どもが泣き止まない限り、不倫をやめるのは不可能に近い。なぜならその子どもにとって不倫相手は、精神的な親に他ならないから。一度は蓋をして我慢して、自立した大人の顔をしても、結局転がり落ちるのは時間の問題なのだ。

私が知っている限り、父性愛の飢えを満たす方法は二つ。

一つは、カウンセリングによる治療。そして二つ目は、誰かを悲しませない方法で、自力で父親代わりを見つけること。私は自制しなかったせいで不倫になってしまったけれど、絶対勧めないし、良いなんて言えない。既婚の年上男性に食い物にされている女の子を見ると、早く目を覚まして!って思う。

私は、「うんと年上の人を求めるのって、そんなに恥ずかしいことじゃないよ」と声を大にして言いたい。あなたの好みは、なるべくしてそうなっている。それに、好みが変わる時は変わる。自分の気持ちに正直に、極力迷惑をかけずにいればそれでいい。

心当たりがあってこれを読んでいる人へ、あなたが輝ける相手に出会えるのを、私は切に願っている。


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