型は、はみ出すためにある
こんにちは。
介護者お悩みカウンセラー、海音です。
今回は、型についてのお話。
生きていると、否応なしに型を意識する瞬間がありますよね。
みなさんは、どうですか?
どこを見ても、型どおり
私が一番、社会的な型を意識したのは、大学生の頃でした。大学生であればほとんどの人が体験するであろう、就職活動。
その活動が、大っ嫌いでした。
もともと、ある程度の自由な考えの家庭で育ってきたので、「こうしなければならない」というのが苦手でした。
もちろん、一般常識的なことにおいては、苦手など言っている場合ではないので、きちんと守ります。けれど、自分に選択肢があるようで、実はない、その環境がとても苦手。
入社する、親の跡を継ぐ……どんな形であれ、職に就く、ということを押し付けられるような感じが、受け入れられなかったのです。
加えて、大人たちの馬鹿にした態度。「どういうことをやりたいですか」なんて聞いておきながら、「こういうことをしたい」というと「それはだれもやったことがないから無理だね」とかいう始末。
まぁ、考え方を変えれば、そんな会社で苦しまなくてよかった、とも言えます。ですが、就職活動をするたびに、否定された気持ちになり、周りで内定を次々とる学生たちと比べられ、相当傷つきました。
結局、卒業までに就職することはなく、無職の状態で大学を卒業しました。幸いにも、家族の理解があり、心を落ち着かせてから、仕事を探してもいい、と休む時間をくれました。
休んでいる間に、勉強をしたり、出かけてみたり、自分を見つめなおす時間をとったり。止まらないように、でも力を入れすぎないように、そんな立ち泳ぎしているような日々を過ごしました。
家族には理解されたものの、親せきや知り合いには「大学まで行ったのに働かないとは」とさんざん言われ……。このときも、型を押し付けられたことに、内心ものすごく呆れていました。
冷静になって周りを見ても、みんな「社会が求める普通の型」にしっかりはまっていて、自分だけが取り残されている感じはしていました。早く、あの型に戻らないと。そう思った矢先、家族が倒れたのです。
介護も、型だらけだった
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