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2023関東大学ラグビー春季大会Bグループ:立正対日大を簡単な数字で見てみた

みなさんこんにちは
学生の正確な名前の読み方がわからず四苦八苦している今本です

今日は4/23に行われた立正大学対日本大学の試合を今更感を醸し出しながらレビューしていこうと思います

そして!今日は!新しいスタッツ記録シートの出番なのです!

ご自由にお使いください感満載ですが、今本はこんな記録用紙を使ってアナログな集計をしております
正直ここは好みなので、このシートを使ったからといっていい分析ができるとは限らないんですけどね

今回の試合の勝敗を分けたのは

  • ラッククオリティの差

  • コンタクトシチュエーションの強さ

にあるかと思っています
それではメンバー表から見ていきましょう

名前の読みが間違っていたら申し訳ありません

次にスタッツです

思うところはありますが、順番に見ていきましょう

立正大学のアタック・ディフェンス

数値だけを見ても、なかなかしんどい試合を強いられていたみたいですね
キャリー・パス比も1:1とパス回数を重ねて外まで回すこともあまりできておらず、今回の試合から取り始めた「キャリーの種類」ではエッジと呼ばれることの多い15mラインよりも外側のエリアでラックができた回数が全キャリー中1回と外を使ったアタックができていないことがわかります

話題にも登ったので、ここでキャリーの種類をグラフにしたものを出してみることにします

定義や項目は試行錯誤しながら進めているので、大目に見ていただければと思います

このグラフから分かるように、回数自体が少ないのももちろんですが、10シェイプを用いたキャリーが全くなく、かつ現時点ではEdge Carryと定義している15mラインとタッチラインの間でのキャリーが1回しか起こっていません
日大のプレッシャーを受けたというのもあるとは思いますが、立正大のアタックにオプションと言われる選択肢は今はまだそう多くはないのかなと思いました

システム的には1−4−2−1のような気がしましたが、あまり整備されている感触はなく、ポッド内の選手のポジショニングも狭めとまだまだ発展途上感は否めませんでした

パスに関してはある程度細かく見ているのですが、57回生まれたパスのうちの23回が9シェイプに立つ選手へのパスと、4割近くが近いFWへのパスで構成されていることがわかりました
ただ、その23回のパスを受けたFWの選手からポッド内の別の選手へのパスは2回、スイベルパスと呼ばれるポッドの後ろに立つBKの選手へのパスが0回と、9シェイプにパスが回るとそのままキャリーしていた傾向が極めて強いということができると思います
このことからもあまりアタックのバリエーションが準備されていないような印象は受けました

Ruck OOAとも呼ばれるラックへの参加または参加人数に関しても集計を取ったのですが、後半にかけてブレイクダウンに割く人数が増えており、テンポの良いアタックができているとは言えない状態でした

キックに関してはバリエーションは若干ありましたが、コンテストキックと呼ばれる味方選手に競りに行かせるようなキックは少なく、基本的にはエリアをとるLongがほとんどでした
その数少ないコンテストキックも、4番のリモリモ選手をチェイスに行かせていたりしていたのですが、距離のコントロールが難しそうで、うまくいっていなかった印象があります

ディフェンス面に関してもなかなかしんどそうですね
ここ数日見ていた試合の中では平均タックル成功率が悪く、後半にかけて悪くなっていてスコアにもつながっていることから、改善が必要にも見受けられました

ただ光明になるのはディフェンシブなブレイクダウンワークですね
ジャッカルから生まれたターンオーバーやペナルティが5回、相手のラックを越えてのターンオーバーが1回と強みになってくる部分かと思います

ディフェンス面に関しては集計項目を増やしていないので、今後内容に関しては検討していきたいと思います

日本大学のアタック・ディフェンス

相手の傾向にもよるとは思いますが、アタックディフェンスともに良い傾向を示すことができたのではないでしょうか

キャリー・パス比は一般的な2:3、システムはおそらく1−3−3−1になるんですかね
キャリーのグラフがこちら

大まかな分類ではありますが、立正大と比べると変化のあるキャリーをしているということができるかと思います
エッジのエリアにも比較的ボールを運ぶことができていますし、10シェイプも活用することができています
(Other Carryが一番多いのは定義の影響だと思うので現段階ではご愛嬌ということでよろしくお願いします)
9シェイプの先頭のプレーヤーには5番のブル選手が入ることが多く、その強さを遺憾なく発揮していました
ただ、シチュエーションによってはポッドが崩れるシーンもあったので、まだ改善の余地はあるかもしれませんね

パスに関してはオフロードも少し多めで、回数も多くて積極的なパス展開が見られました
細かく数値を見ていくと、ラックから9シェイプの選手にパスをする回数が34回、ラックからSOなどバックラインの選手にパスをする回数が35回とバランス良くアタックを使い分けていることがわかります
後者のようなバックラインに繋いだパスの内15回はいわゆる10シェイプへのパスとなっており、かなりバリエーションのあるアタックをしていそうですね

先述したRuck OOAに関しては日大はおそらく徹底しており、79回起きた(はず)ラックのうち55回がキャリアー+2人のオーバーの形で完結しており、多くの選手がアタックに参加できる状態でのアタックを継続することができていました
無駄にラックに参加する選手も少なく、ここに関しては指導を受けているのではないかと愚考します
その影響もあってかテンポはかなり良かったと思うので、今後も継続していってほしいですね

一方でキックに関してはそこまでこだわっていないのというか、回数自体が少なめでしたね
キャリーをメインに考えているのか、相手との距離感もあってか、詳細はわかりませんが数は他の一般的な試合と比べても少ないような気もします
身長を見ても小柄な選手が少し多めな印象もあり、キャリアーとして優秀な選手が多いので競り合いよりもそちらを優先したのかもしれませんね

ディフェンス面に関しても良かったですね
タックルの質も良かったですし、一人一殺というか、一人で一人の選手を倒し切り、二人目に寄った選手がプレッシャーをかけたりディフェンスラインを整備したりとかなり余裕がみられました
ただ、ダブルタックルに関してはそこまで多くは見られず、コンタクトのより強い相手にどう対抗していくかが見ものかと思います

まとめ

セットピースはちょっと自分では読み取れない部分も多かったので割愛します

数値だけをみると、数値が結果にもたらしている影響というのもなかなか大きいのではないかと思います
もちろんそれだけではないですけどね
それでもこうやって分析をしていくのは楽しいものです

それではまた!

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