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羽なんか、いらないよ。

この春から専門学生という事で新たな環境に身を置く僕。
学科はグラフィックデザイン。将来はコピーライターか何か、広告の仕事がしてみたいと思っている。

これまで見てきた、いや、これまでの僕を形作ってきた広告という物に僕も携わってみたかったのだ。

大学を辞め就職して辞め、もう一度就活をしてみて、しかし何か違和感を感じた僕はやりたい事を考え直した。その結果死ぬまでに一度はやってみたかった広告をやろうと決め、そう決めた春からちょうど一年が経った。
無事にその道の学校に合格、入学式も終え学校も始まった。

デザインの勉強をするものの絵は棒人間を書いていたような人間、デッサンなんかも初心者同然。周りと比べて元々絵を描くのが得意ですなんて武器もない。

そんな中放課後SNSを見ていると大好きなポカリスエットのCM「でも君が見えた」篇の続編出ていた。

時計の秒針が一周と少し、たったこれだけの時間でこんなにも青春を懐かしみ、少女たちを羨ましく思い、何かに夢中になりたくなる。やっぱり最高だなぁ、ポカリのCMは。

そんな第一印象だった。

大塚製薬、特に近年のポカリスエットの広告が大好きな僕はこのCMが出た瞬間また一つ、好きなCMコレクションが増えた。

そんな心惹かれるCMのコンセプトはこうだ。

あの日、通学路でみた入道雲。
届くか分からないけれど、雲の上にいってみたいと思った。
自分を包んでいた、透明なヴェールを破って。
羽なんか、いらないよ。汗が私をつれていってくれるから。
2022年、春のはじまり。

OTSUKA ADVIEW SITEより引用

自然と涙が出てきてしまった。自分に置き換えるのが余りにも容易だったし、大好きな会社の広告にそう思わされては僕の涙腺はちょろい。

涙にじむ中何度もCMを見た。少しばかり初見の頃より深く捉えることができたと思う。


CMのヒロインは雨の中傘を差して一人、何かのもやもやを感じていたと思う、迷いなのか何なのかもわからない自分と世界との間の薄いヴェール。

でもふとした瞬間、疑問を持ち衝動に身を任せ、進み、汗を流した。
そうすることで覆っていたヴェールは割れ、少女は空の広さと青さを知る。自分の目の前には何の障壁も無い事も。

そして大きな入道雲をバックにヒロインは友達と会えている。おそらく一緒に登校(もしくは下校)できただろう。


やりたいと思った事に向けて羽を持たずに

進む僕を応援してくれているように感じた。

迷いはあったけれどやってみたいという気持ちを大事にして正解だったと思う。

後は夢中になって学ぶだけ。夢中になればなるほどにじむ汗。その汗が僕を僕の望む場所へ連れて行ってくれるはず。

羽なんか、いらないよ。汗が私をつれていってくれるから。

そういう事だと思った。汗をかいた後の水分補給にピッタリなポカリスエットらしい素晴らしいCMと良いコピーだと思う。

いつかはこんな作品を作る側になって、誰かにこんな青いnoteを書かせてやる。

#やさしさを感じた言葉

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