海外で新しい自分へ

こんにちは、アンロック・ジョーです。

カナダのトロントに暮らして約10年。

ロックダウンが続くトロントから、海外暮らしや留学に関心があったり、外国人とのやりとりに悩んでいる方に向けて、「もう外国にはビビらない」をテーマに、海外生活で感じているリアルな情報を発信しています。

今回は、私たちは「海外生活を体験すれば、もっと自己肯定感を高められて、新しい自分を発見できるかも」というお話です。

先日、テレビ番組で見たのですが、日本の小学校のマラソン大会をフィンランドの校長先生が見学に来ていて、マラソン大会の在り方について議論が起きます。

フィンランドの校長先生は、日本の小学校のマラソン大会で順位付けしていることに反対で「順位付けは、順位が悪い子に”あなたは運動に能力が無い”とネガティブなマインドを子供に刷り込んでいる」、また、「本来のマラソン大会の目的は運動の楽しさを子供に伝えることで、競うことでは無いハズ」という主旨でした。

これに対して、日本の小学校校長は「順位そのものに意味があるのではなく、順位をつけることで自分の目標が明確になり、来年はその自分の記録を越えて行こう、と生徒が努力することが重要と考えている」と返答していました。

どちらの主張も理解できますが、私はフィンランドの先生に近い考え方です。というのも、カナダでの生活を通して、子供の頃から自己肯定感を高め、人生を楽しむことの意義を習得する教育を受けていれば、何事にも積極的に挑戦し、人生を謳歌する大人になることを肌で感じているからです。

例えば、自己肯定感の醸成は、カナダの子育ての日常でも見られます。先日、わたしが住むコンドミニアムで、父親と6歳と4歳くらいの男の子とエレベーターに同乗した時のこと。

途中の階から、買い物帰りの親子3人が乗って来ました が、お兄ちゃんは、両手にスーパーのビニール袋を持ち、4歳の弟の手には家の鍵と、なんと買ったばかりの 卵の12個パックが。小さな両手で、大事そうに卵のパックを抱えている、その微笑ましい光景に、私が思わず 「おぉ、すごいね〜、卵を持ってるんだ!」と声をかけると、父親が「そうなんだよね〜。一番重要な仕事は、一番年 下のアーロン(名前)がやってくれるんだよね〜」とひとこと。そう言われた、卵を持って緊張していた4歳児の嬉しそうな表情といったら、もう、たまりません。

ここでプチトラブル。

エレベーターをこの親子の住む階に止めるには、弟が持つ自宅の鍵をエレベーターボタンにタッチしないとい けません。すでに、エレベーターは動き始めています。すると、卵を両手で持っている弟が、お兄ちゃんに向けて鍵をパス。見事キャッチしたお兄ちゃんが、希望階にエレベーターを止めることに成功!それを見ていたお父さん が「Great Teamwork!」と一言。弟とお兄ちゃんの満面の笑み。

何なのでしょ、この幸せな感じ。こんなお父さんに育てられたら、自己肯定感の強い子供に育つこと間違いなしです。

「自己肯定感」を身につける為には、子供の頃から「自分の可能性を信じている。何にでも挑戦ができる。自分はかけがえのない重要な存在である」と認識することが重要です。
  
日本は謙遜の文化が基本にあるので、我が子を他人から褒められても、親は「いえいえ、うちの子なんて、落ち着きがなくて」とか、「算数は得意ですけど、英語がさっぱりダメで」なんて、わざわざネガティブなことを探して きて、しかも、子供の前で言ったりすることがあります。それを横で聞いている子供も、「そうか、自分はダメなんだ」というメッセージを受け取り、親が意識しないところで、子供の自信喪失につながっていることもあると思い ます。

以前も書きましたが、北米は強迫的と言っても良いくらいポジティブを志向する文化です。

弱いところを伸ばすのはなく、強いところをより強く。何でもそこそこできるフツーの人を目指すのではなく、自分なりの強みを見つけて、自分にしかできない方法や能力で、社会に対して貢献をしていくことを目指す北米文化。

「今日よりも明日。明日よりも明後日」と、未来が想像しやすかった時代は終わり、今は混迷の時代となったことに加えて、人生100年時代になり、私たちの将来には何が起きるのか全く予想がつきません。

日本の教育や社会システムには、幾度と経験している戦争や自然災害から復興し、GDPを世界二位にまで引き上げた素晴らしい実績がありますが、これからの時代に対しては、アップデートが必要だと思っています。

その日本社会のアップデートはいつ、どのように起きるか不透明です。日本で、そのアップデートを待つ続けるのか、それとも海外に出て行って、自分らしく生きている人たちの価値観や教育システムに触れて、先に自分自身をアップデートをするのか。

人生100年時代。今と同じままの自分で最後まで駆け抜けるのも良いですが、私としては、少しでも多くの人が海外旅行か、できればある程度の期間、海外を体験する留学や移住などに挑戦して、新しい自分を見つけることができるようになると、結果として日本社会も、自分を認め、そして自分以外の人も尊重する寛容な社会になって良いだろうな、と思っています。

なんか、独り言のような記事になってしまいましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました!

今後も、私の海外移住経験や外国人との仕事の仕方のノウハウなどをご紹介しますので、フォローして頂き、ご質問などがあれば、コメント欄記入して頂けるとウレシイです。

それでは、皆さま、アンロックな日々をお過ごしください。






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