【管理栄養士が伝授】ダイエット成功に欠かせない血糖値コントロールのやり方
こんにちは!Urara食事サポート担当の管理栄養士おかなです♪
「食事量を減らしているのに、なかなか痩せない…。」と感じている人は、もしかしたら血糖値が原因かもしれません。
また「夕方ごろや仕事終わりに甘いものが食べたくなる…。」という悩みも、じつは血糖値が関係しているんです。
今回は、ダイエットに非常に重要な血糖値のコントロールについて、徹底的に解説していきます。
本編は長いので、先に「これだけは絶対に覚えていただきたい内容」をまとめました。
\ 特に覚えていただきたい内容はこちら /
・血糖値とは、血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のこと
・血糖値が急激に上がると、体脂肪増加につながる
⇒体脂肪増加の流れ
① 血糖値が急上昇する
② インスリンが過剰に分泌される
③ 糖質を脂肪として蓄積
④ 体脂肪増加に繋がる
・さらに!甘いものが欲しくなるので低血糖もダイエットに悪影響が…
・【重要】血糖値をコントロールする食事法
①適切な糖質量を知る
②低GI食品を意識する
③食物繊維とたんぱく質をしっかり摂取する
④野菜やたんぱく質を”米飯より先に”食べる
⑤食事は欠食せずに、1日3回食べる
本編に入る前に…
Uraraとは管理栄養士×整体師×習慣コーチによるオンラインダイエットサービスです。
「どんな感じでダイエット指導しているの?」と気になる方ぜひ読んでいただけると嬉しいです♪(40秒で理解できる構成にしました。)
それでは本編にいきましょう!
血糖値とは?
血糖値とは、血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のことを言います。
ごはんやパンなどの糖質を食べると、消化吸収の過程で最小単位のグルコースまで分解され、血液中を流れます。
そして、グルコースは脳や筋肉などの各組織に運ばれ、体を動かすためのエネルギー源として使われるのです。
食事をとれば誰でも血糖値が上がりますし、血糖値が上がること自体は悪いことではありません。
問題なのは、血糖値があまりにも上がり過ぎたり、急激に上昇してしまうこと。
なぜかと言うと、血糖値が急激に上がると血管を傷つけてしまうのはもちろん、脂肪がつきやすくなることがわかっているからです。
さらに高血糖だけでなく低血糖もダイエットに悪影響を及ぼします。
血糖値とダイエットの関係性
ダイエッターなら「血糖値が上がると太りやすくなる」と一度は聞いたことがあるでしょう。
ここからは、血糖値の急上昇で太りやすくなる理由と、低血糖とダイエットの関係について解説していきます。
なぜ、血糖値が上がると脂肪がつきやすくなるの?
食事をして血糖値が上がると、それに反応して膵臓からインスリンが分泌されます。
インスリンは、細胞が血液中のグルコースをとりこむのを促進し、細胞が活動に必要なエネルギー源を作り出すことを手助けするのです※1。
インスリンのおかげで血糖値が下がるということですね。
しかし、インスリンが過剰に分泌されると糖質を脂肪として蓄積してしまいます。
血糖値が緩やかに上がれば問題ないのですが、急激に上がるとインスリンも過剰に分泌されてしまうため、体脂肪増加に繋がってしまうということです。
低血糖で甘いものが食べたくなる
ダイエットしているのにも関わらず甘いものがやめられない原因として、低血糖の可能性があります。
「夕方ごろや仕事終わりに甘いものが食べたくなる…。」という悩みはありませんか?
夕方と言えば、一番お腹が空いてくる時間帯で、血糖値も下がってくるタイミング。
そもそも「低血糖=エネルギー不足」の状態なので、手っ取り早くエネルギーを得ようとして ”甘いもの” が欲しくなるんです。
また、血糖値は、常に一定になるようにホルモンによって調整されています。
これを「恒常性」と言います。
上がり過ぎればインスリンが分泌され血糖値が下がり、空腹時間が長くなり過ぎると血糖値が下がってくるので、アドレナリンやノルアドレナリンといった血糖値を上げるホルモンが働き、血糖値を維持しているんです。
アドレナリンやノルアドレナリンは、交感神経を活発にして血糖値を上げたり、血圧を上げたり、心拍を上げたりして、危機的状況から身を守るホルモン。
その結果、イライラ、不安感、疲労、空腹、震え、動悸などの症状が表れ、体調の悪化にも繋がってしまいます※2。
イライラしたり不安になると食欲増進にもつながるため、低血糖はダイエットには良くないことがわかりますね。
血糖値をコントロールする食事法
血糖値が上がり過ぎると脂肪がつきやすくなるし、低血糖になると甘いものが欲しくなってダイエットに悪影響であることを解説しました。
それでは、どうすれば血糖値をコントロールできるのでしょうか?
ここからは血糖値を適切にコントロールする食事法について解説しましょう。
1.糖質量を見直す
糖質を摂り過ぎれば血糖値が急上昇し、少なすぎると食事と食事の間で低血糖になりやすくなります。
よって、まずは糖質を摂り過ぎていないか、逆に少なすぎて低血糖になりやすくなっていないか、確認してみましょう。
必要な糖質量についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください!
2.GI値を意識する
GI値とは「グリセミック・インデックス」「グリセミック指数」と呼ばれるもので、食べたものでどのくらい血糖値が上がるのかを示す数字です。
グルコース(最も血糖値を上げる糖)を摂取したときのGI値が100で、血糖値が上がりやすい食品ほど100に近くなります。
そして、GI値の低い食品を意識することで血糖値の急上昇を抑えることが期待できるんです。
実際に、106名の2型糖尿病患者に対し、低GI値食を6ヶ月間食べてもらう研究がカナダで行われました。
その結果、低GI値食によってHbA1cという血糖コントロール状態を表す指数が-0.5%減少し、さらに食後の血糖値上昇が緩やかになることが示されたんです※3。
では、GI値の高い食品、低い食品にはどのようなものがあるでしょうか?
オーストラリアのシドニー大学では、GI値が70以上の食品を「高GI食品」、55値以下の食品を「低GI食品」としています※4。
以下の食品のGI値を確認し、高GI食品ばかり食べていないかチェックしてみてください。
【食品のGI値】※4
高GI食品であっても、食べる量が少なければ血糖値の急上昇には繋がりにくいため、必ずしも食べてはいけないわけではありません。
高GI食品を”食べ過ぎ”ないように注意しましょう。
3.糖質以外の栄養素も重要
血糖コントロールと言えば、糖質の量や質(GI値)が真っ先に思い浮かぶと思いますが、糖質以外の栄養素もとても重要。
とくに、食物繊維とたんぱく質を摂取することで、血糖値の上昇が緩やかになることが示されています。
実際に、2型糖尿病患者に対し、食物繊維を含むドリンクを12週間飲んでもらい血糖値を測定した研究によると、ドリンクを飲んだグループは、飲んでいないグループに比べて食後血糖値が有意に低下していました※5。
食物繊維の食後血糖値を緩やかにする働きについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧くださいね。
さらに、たんぱく質も血糖値に影響を及ぼす栄養素。
英国のニューカッスル大学が発表した研究によると、各食事の10分前にたんぱく質15gが含まれるホエイプロテインを1週間摂取してもらうと、血糖値が正常ににおさまった時間が1日2時間増えたことがわかりました※6。
たんぱく質を摂取すると、血糖値の上昇を抑えるインクレチンと言うホルモンが分泌され、食後血糖値が緩やかになります。
このように、糖質だけでなく食物繊維やたんぱく質も意識することが大切ですね。
4.食べる順番
「食べ順ダイエット」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
言葉の通り、何を先に食べるかで血糖値の上がり具合が変化するんです。
2型糖尿病患者16人に対し、最初に炭水化物を摂取し、10分後にたんぱく質と野菜を摂取する場合と、最初にたんぱく質と野菜、その後に炭水化物を摂取する場合の血糖値をそれぞれ測定した研究があります。
その結果、食事の最後に炭水化物を食べると、最初に炭水化物を食べた時に比べ、血糖値の上昇を53%抑えられたことがわかっています※7。
野菜やたんぱく質を米飯より先に食べると、食後の血糖値が抑えられるということですね。
食べ順を気にしていなかった人は意識しましょう。
5.食事1日3回がベスト
ダイエットで食事の回数を減らしている人もいるかもしれませんが、食事は1日3回がベスト。
なぜなら、食事を抜くとその後の食事で血糖値がより上昇することがわかっているからです。
血糖値が上昇するということは、脂肪がつきやすくなるということ。
ダイエットにはマイナスですね。
実際に、22人の糖尿病患者を対象とした研究によると、3食たべた日は血糖値のピークが昼食後192mg/dL、夕食後235mg/dLだったのに対し、朝食を抜いた日のピークは、昼食後268mg/dL、夕食後294mg/dLとなっており、欠食後の血糖値が上がることが示されました※8。
食事の回数は1日3回がベスト。欠食しないことが重要です。
まとめ
・血糖値とは、血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のこと
・血糖値が急激に上がるとインスリンが過剰に分泌され、インスリンが過剰に分泌されると糖質を脂肪として蓄積するため、体脂肪増加に繋がる
・甘いものが欲しくなるため、低血糖もダイエットには悪影響
【血糖値をコントロールする食事法】
①適切な糖質量を知る
②低GI食品を意識する
③食物繊維とたんぱく質をしっかり摂取する
④野菜やたんぱく質を”米飯より先に”食べる
⑤食事は欠食せずに、1日3回食べる
最後に(素敵な情報があるかも…?)
いかがだったでしょうか?
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そして、最後まで読んでいただいた方に素敵な情報をお知らせします!
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最後まで読んでいただきありがとうございました♪
[執筆者]
おかな(岡 かな)
Urara食事サポート担当
管理栄養士/分子栄養学カウンセラー大阪市立大学食品栄養科、大学院修士課程修了。医療機関に勤務し、糖尿病や高血圧など生活習慣病の栄養管理に取り組む。その後はヘルスケア事業に移り、個人で年間500人以上のダイエットをサポートする。現在はUraraを含むダイエットサポートの他、特定保健指導や健康に関わる分野の執筆も行っている。誤った情報で10キロ以上リバウンドした自分自身の経験から、科学的根拠に基づく正しい情報の発信を心掛けている。
■引用文献一覧
[1]厚生労働省|e-ヘルスネット|インスリン(いんすりん)
[2]National Library of Medicine (NLM)|Hypoglycemia
[4]The University of Sydney|Glycemic Index Research and GI News
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