組織を崩壊させるマニュアル

サボタージュマニュアルをご存知でしょうか？

サボタージュとはフランス語で「さぼる」という意味なのですが、アメリカのスパイ（CIAの前身OSS）が敵国や占領下の組織のパフォーマンスを強烈に下げて弱体化させる手法です。

有名なマニュアルを11個紹介します。

1. 形式的な手順を過度に重視せよ。決断を早めるショートカットを許すな。

2. ともかく文書で伝達して、そして文章を間違えよ

3. 重要な決定には会議を開け

4. 準備を十分に行い、完全に準備が出来るまで実行に移すな。

5. 誤解を招きやすい指示を出せ。意思統一のために長時間議論しろ。出来る限り不備を指摘しろ。

6. 以前の会議で決まったことを再び持ち出し、何度も問い直せ。

7. 行動するな、徹底的に議論せよ

8. 常に些細な仕事から取りかかれ、重要な仕事は後回しにしろ。

9. コミニケーションを阻害せよ

10. 組織内にコンフリクト（対立）を作り出せ

11. 士気をくじけ

これに成功すると組織は内部から崩壊します。

管理職向け７つのサボタージュマニュアル

管理職・上司が下記の７つをやると組織は例外なく弱体化します。

1. 業務の承認手続きを複雑にし１人で承認できることも３人の承認を必須にしろ

2. さして重要でない業務は、完璧に行うように要求せよ

3. 重要な仕事がたくさんあるときに限って会議を行え

4. 重要な仕事は能力の低い人間に任せろ

5. 会議中、言葉使いを徹底的に正させて、長いスピーチを頻繁に行なえ

6. 前回の会議で決まった問題を持ち出して、その決定を再検討するよう議論を蒸し返せ

7. できの悪い部下を優遇して、優秀な部下を不条理に叱れ

続いて従業員向けも紹介します。

従業員向け６つのサボタージュマニュアル

これに成功すると組織が機能しなくなり、メンバーの士気が落ちます。

1. 最もらしい理由をつけてペーパーワークを増やし、ファイルの数を増やせ

2. 道具や設備、機械のせいにして、より高性能な道具を要求しろ

3. 指示の意味が理解できなかったふりをして、何度も聞き直せ

4. 重要な書類を間違ったファイルに保存せよ

5. 仕事は非効率に時間をかけて行え

6. 自分のスキルや経験は、新人に教えるな

サボタージュマニュアルに共通することは何かというと、

• 行動するな議論せよ

• 重要な仕事は後回し

• 無駄を繰り返せ

• 非効率になれ

• ブラックボックス化しろ

この５つに集約されると思います。

ちなみに、これらのサボタージュマニュアルは書籍になっています。

↓
サボタージュ・マニュアル：諜報活動が照らす組織経営の本質

これらのマニュアルを見た時、かなり根強く日本に染み付いてるなぁと思いました。GHQの置き土産ですね。

戦後76年たった今、伝統、昔からやってる、先祖の代からというのは疑った方が良いかもしれません。組織を弱体化させるサボタージュの名残かもしれません。

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