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「千鳥のクセがスゴいネタ」に学ぶ「組織マネジメント」

「千鳥のクセがスゴいネタGP」という番組が面白い。単発企画でスタートしたものが、レギュラーになり、今日は2時間スペシャルで放送されている。

面白くない芸を「面白くする魔法」

この番組は、様々な芸人さんが、自分の好きなネタをするのだけど、とにかく癖がすごくて、それ単体ではあまり面白くない。少なくとも、マニア向けで、テレビで万人受けするようなものは少ない。

では、なぜ面白くないのに人気があるのか。それは

千鳥が面白いコメントでまとめるから

である。そう、かれらは

どんな食材がやってきてもそれを一言で調理して
誰もが食べられる美味しい料理にしてしまう
のだ。

組織マネジメントで考えると

これを、職場の組織マネジメントで考えるとなかなか面白い。

たくさんの芸人と千鳥はいわば一つの企画のチームであり、千鳥はそれぞれの芸人さん仕事をサポートする立場である。そして、一人一人の芸人の能力は(癖が強いネタなので)低いのだが、それをマネジメントする千鳥が、彼らを活かしているのだ。

ぼくら一般社会の職場でも、それこそクセが強い部下もたくさんいると思う。でも、それをマネジメントする人間が、彼らをうまくサポートすれば、いくらでもその能力を活かすことができることを示しているように思う。

そして、それができるのは、マネジメントの責任者だけではない。

少し話は変わるけど、ぼくはそれを実感した経験がある。

実際に組織が変わった経験

実は昔、働いていた職場に「口だけでなかなか行動しない」後輩Aがいた。彼の先輩であるぼくや上司は、最初はきちんと教えていたものの、途中から呆れてしまってAを放置していた。正直、職場の雰囲気もあまり良くなかった。

でもある日、新入社員のBが入ったことで、状況は一転する。

というのも、BがAをいじり出したのである。その絶妙ないじりは、なかなか表現が難しいのだけど、次のような感じである。(大阪の会社だけど、二人とも関西出身ではないので標準語です。)

A「さっき、本社にガツンと言ってやったよ」
B「え、ほんとですか?どんな感じで」
A「そっちで決めろっていったんだよ!」
B「ほんとに『決めろ』って命令口調ですか〜(ニヤリ)」
A「いや、できれば決めてくださいっていったよ!」
B「それ普通じゃないっすか(笑)」
A「ふつうだよ!(笑)」

BがAをいじってくれて、しかもそのいじりかたにすごく愛情があったので、ぼくらが叱った時と違って、Aもそれを受け入れることができた。そしてその受け入れているAに、みんな好感を持つことができたのだ。つまり

Bのおかげで、みんな不器用なAが好きになったのだ。

それ以降、職場の雰囲気はすごく良くなって、ぼくは転職した後もAとはたまに飲みにいく中である。たった一人の新入社員が、職場の雰囲気を変えたのである。

千鳥のマネジメント

今回、全くシチュエーションは違うけど、千鳥が「クセがスゴいネタ」で見ていてそのことを思い出した。千鳥は、どんな扱いにくい芸も、きちんとマネジメントをしてお茶の間に届けているのだ。

職場には扱いづらい人とか、嫌われている人とかいろいろといると思う。でも実は、誰かの小さな行動によって、それを変えることができるのだ。つまり

組織とは、たった一人の潤滑油がはいることで、いくらでも最高の形に持っていくことができるのだ。

その事実だけはみんな知っておくことが大切だと思う。


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