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FF14 Open Your Eyes

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FF14 Origin Episode:Rokuro Utageya -Open Your Eyes- Part1

FF14 Origin Episode:Rokuro Utageya -Open Your Eyes- Part1

Notice:
(先に伝えておかなければならないのですが、筆者はFF14でキャラクターを作るにあたって、普段使っているHNをそのまま用いました。
 後にキャラクターに設定を付与するにあたって、ある意味邪魔になったのですが、改名するのも変な話なので、どうせならと思い、それを利用した設定を作りました。
 この小説はそれを前提として作られています。
 宴屋六郎=私ではないということを、ここに付記しておき

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FF14 Origin Episode:Rokuro Utageya -Open Your Eyes- Part2

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 わたしの名を呼ぶ声が聞こえる。
 遠い遠い、残響のような。
 けれど確かに、それは師がわたしを呼ぶ声だった。
「きみはきっと、闘いに向いていない」
 師は度々わたしに語りかけた。
 修練を終えた夏の日。夕暮れ時の、赤と青の曖昧な空。
 夜の虫たちが幾重にも音を重ねて、音楽を成していた。
 境界が滲んだ空を見ながら、わたしたちは歩いていた。
「向いてなくとも、やらねばならないのでしょう」

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FF14 Origin Episode:Rokuro Utageya -Open Your Eyes- Part3

FF14 Origin Episode:Rokuro Utageya -Open Your Eyes- Part3

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「お客さん、名前は?」
 輸送船の名簿に筆を走らせる。わたしはしっかりと『宴屋六郎』と刻んだ。
 名簿と乗船券を受け取った船員は、怪訝な顔をわたしを見た。
 それは男性名であった。わたしはどう見ても女だ。
 船員は余計なことに首を突っ込むまいと決めたようだ。次の人間に同じ質問を投げかけた。女にしては仰々しい、左目の眼帯がそうさせたのだろうか。
 ……過去の映像だ。
 既視感から、わたしはこ

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