ゆったりと眠る薄氷の下で
水面の上にうっすらと広がっているのは氷かな
一見しただけではわかりません
たぶん氷なのでしょう
確かめようと足を出し
つま先でちょいちょいとつついてみる
透明な水と変わらない薄氷
ぱきっと音がして水面が揺れる
ああ、やっぱり氷だった
自分の考えが当たっていたことの嬉しさと
あたたかくなればとけてしまう
つかの間の芸術を壊してしまった罪悪感
枯れたはっぱと小枝
誰かが捨てたスナック菓子のゴミ袋
薄氷の下でしずかに眠る
水面が揺れても
変わらぬ姿で
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