マガジンのカバー画像

とのラボ 別館

294
運営しているクリエイター

2017年6月の記事一覧

追われている人を匿えるのは誰だ!?

追われている人を匿えるのは誰だ!?

こんなニュースがFacebookのタイムラインで流れてきた。

「車いす客に自力でタラップ上がらせる バニラ・エア謝罪」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170628-00000010-asahi-soci

車いすを担いだり、おんぶしたりしてタラップを上り下りするのは危険だから航空会社の規則で認めていない。だから、車椅子の乗客が腕の力だけで登ったことが問

もっとみる
セーラー服と黒い傘

セーラー服と黒い傘

もう30年前の(30年という数字にはいまだに慣れない)、わたしが高校生のときの他愛ないできごとだが、雨が降るとときどき思い出す。

わたしが通う高校は、高層ビルが立ち並ぶオフィス街を抜けたずっと先にあった。毎朝、ビジネスマンの大群に交じってセーラー服を着たわたしは歩いた。
駅から学校までは歩けば20分以上あったので、バスで通う生徒が多かったし、わたしは遅刻魔だったので、通学途中で同級生を見かけるこ

もっとみる
だから男ってやつは……というわけでもなかったのだけど

だから男ってやつは……というわけでもなかったのだけど

危機的状況のなかで妻は子どもを守ろうとし、夫は携帯電話を持って逃げた。そんなできごとを発端に、あれやこれやが起こるという映画。

観た映画:「フレンチアルプスで起きたこと」

女っていうのは強くて怖いという事実は、万国共通なのだろうか。この映画でも、女が強いように見える。だから、男女逆の内容だったらどういった展開になるんだろうか思いながら観ていたけれど、最後まで観たら、逆にしても同じだと思

もっとみる
お口にチャックしたら、どれだけ黙っていられますか

お口にチャックしたら、どれだけ黙っていられますか

今日のBGM:

わたしたちは、どれだけ全力で黙っていられるだろうか。
相手の気持ちを「理解する」のではなく、どれだけ「大事にする」ことができるだろうか。

精神的な病を抱えたひとに「頑張れ」と言ってはいけないことは、今や常識だ。
頑張りすぎて、そのひとの中でなにかがプツンと切れちゃったから、これ以上頑張らせるなということらしい。

だれかに向けての「頑張れ」は、励ましがその言葉に込められ

もっとみる
封印したからといって忘れられるもんじゃない

封印したからといって忘れられるもんじゃない

本日のBGM:

男は過ぎ去った年月を思い起こす。埃で汚れたガラス越しに見るように。過去は見るだけで触れることはできない。見えるものはすべて幻のようにぼんやりと…。

(映画の本質とはちょっと離れているけれど、こんなきれいな比喩が自分にもできたらなあと思う)

退廃的な気分になりたいときにおすすめなこの映画。
男女のすれ違いの話と言ってしまえばそれまでだけど。
涙なくしては見られません。って、

もっとみる
武装してるくせにエラそうにするんじゃないぞ、こら。

武装してるくせにエラそうにするんじゃないぞ、こら。

今日のBGM:

勤め人をしていたころ、会社のひとたちに好かれる必要はないと思っていた。
会社は仕事をするところ。学校でもなければ寄り合いでもない。仕事さえちゃんとしていればいいところだと思っていた。

だから、女子社員で群れることもしなく、昼休みは基本的に一人ですごしていた。
わたしのことを好きじゃないひとは結構いたかもしれないけど、幸いにしていじめや嫌がらせを受けることはまったくなかった。

もっとみる
20年前の映画を観てたらなんだか泣きたくなった

20年前の映画を観てたらなんだか泣きたくなった

本日のBGM:

こんな面白い映画観たことなかった。

今はなきホテル西洋銀座と同じ建物にあった映画館でこれを観た。もう20年ほど前のことだ。

当時、中国語圏の映画にはまっていた(カンフーとかキョンシーとかサモ・ハン・キンポーとかは除きます)。でも、ウォン・カーウァイという名前は、この映画を観るまで知らなかった。

あちこちにしかけられた布石とか、ひとによってはあざとく見えるかもしれないカメラワ

もっとみる