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2018年9月の記事一覧
化粧を落として考えてみる
初めて化粧をしたのは、中学生か高校生のころだったか。四つ違いの姉がしてくれた。べつに頼んでないのに。
姉はお人形さん遊びでもしたかったんだろうけど、手元にないのでわたしがお人形になったんだろうか。
なんだか変なにおいのするファンデーションを塗りたくられて、肌は余計に汚くなった。
アイシャドーで色がつけられた一重まぶたは、余計に腫れぼったく見え、眉毛はげじげじのように太かった。
安っぽいピンクの口
他人の靴を履いてはいけません
「いい子になれますように」
七夕の短冊にわたしは毎年そう書いていた。
サンタクロースがいることを6年生まで信じていたが、この七夕のお願いごとも6年生まで毎年書いていたように記憶している。
なにをもって「いい子」とするかにもよるが、今思えば基本的にそれほど悪い子ではなかったと思う。
姉が子どものころからとにかく落ち着いていたので、家のなかではわたしの普通の子どもらしさが悪目立ちしていたのだと思う