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アマビエは詐欺から生まれたかもしれない

今更アマビエ?
まぁハロウィンだし、多少はね。


アマビエの定義

アマビエは、1846年5月(弘化3年4月)に現在の熊本県にあたる肥後国海上に出現したとされる日本の疫病封じの妖怪。海中から光を輝かせるなどの現象を起こし、豊作や疫病などに関する予言をしたと伝えられる。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

このあたりは皆さんご存知だろう。
もちろん、なぜ流行ったのかも知っているはずだ。
例のウィルスのせいである。

アマビエの資料

今更そんなことを記事にするんじゃあないよと思うかもしれないが、話はここからだ。

アマビエの資料についてはご存知だろうか?

覚えている人もいるかもしれないけど、アマビエは瓦版に登場する。

瓦版というと江戸時代の簡易的な新聞みたいなものだ。
内容は災害情報やゴシップ記事がメインとなっている。

実はアマビエに関する資料は1つの瓦版しかないんだ。
地元とされる熊本県にもアマビエの資料はないし、伝承も確認されていない。

これはいったいどういうことだろう?

ここでその瓦版を見てみよう。

肥後国海中の怪(アマビエの図)』(京都大学附属図書館所蔵)

久しぶりに見たけどすごいインパクトだ。
右半分には以下のことが書いてある。

肥後国海中え毎夜光物出ル所之役人行
見るニづの如く者現ス私ハ海中ニ住アマビヱト申
者也当年より六ヶ年之間諸国豊作也併
病流行早々私シ写シ人々二見せ候得と
申て海中へ入けり右ハ写シ役人より江戸え
申来ル写也
弘化三年四月中旬

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ざっくり要約すると以下の通り。

『これから6年間は豊作になるけど、疫病も流行るよ。
私(アマビエ)の姿を描いてみんなに見せておけば安心だ。』

アマビエの正体

これまでのことをまとめてみよう。

・アマビエに関する資料は瓦版だけ。
・アマビエの姿を見れば疫病も安心。

この2点から考察できることがある。

アマビエは瓦版を売るためだけにでっち上げられた妖怪である。
ということだ。

ほとんど詐欺じゃないかと思うかもしれない。
けど瓦版のことを思い出してほしい。

主に災害情報やゴシップ記事がメインなんだ。

中には未確認生物(人魚など)の目撃情報が掲載されることもあったらしい。

僕たちがUFO、ネッシー、ビックフット、スカイフィッシュ、モケーレ・ムベンベを楽しむように、江戸時代の人たちもこういったものに興味があったんだ。

僕たちが想像しているキャラクターたちも、未来では思いもよらないバズり方をしているかもしれない。

それにしても、アマビエが詐欺被害防止のキャラクターになっているのは少し皮肉だなと思う。



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