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好きな曲は好き~욱(UGH!)/防弾少年団(BTS)~

はじめに


今日は防弾少年団の『욱』という曲についてお話しします。

この曲は防弾少年団のなかでもラップ担当の3人が歌っている曲です。
『Dynamite』『Butter』のような爽やかな英語曲が知名度が高いので、このような暗くて、怒り満載の曲はあまり知られていないかもしれません。

この曲を一言で表すと「怒り」です。
タイトルのは「うっ」のように発音します。
日本語でいうと、頭に血が上った人がいきなりまくしたてたりして「カッとする」ことです。
 
この曲の好きなところを一言で言うと、「言いたいことを思いっきり言っていることろ」です。
 
また以下の文章では“親”という存在に対して強い言葉を使って想いを書いている部分があります。苦手な方はブラウザバックしてください。

韓国語の曲なので、翻訳されている方の動画を参考にさせていただきます。

笑わせるぜ


和琴のような韓国の弦楽器でしょうか、この曲調には珍しい音から始まります。
どんどん他の音が増えてきて、盛り上がりながら曲が始まります。

『Let's go, yeah, yeah, yeah
 パチパチとまた燃え上がるあの火種
 燃料につく前に先にかすめ取る
 きっと同化されて巻き込まれるだろう
 今日の選手が入場されます 
 事件数を 噛みつくようになったら
 ドンドンドン
 標的になる ドンドンドン』

『火種』とは彼らがアーティスト活動をする中の、言動すべてだと思います。
注目されている人だからこそ、一挙一動が話題になってしまうでしょう。
そんな火種に燃料を注ぎ込んでもっと炎上させるのを防ぐために、自分たちで防いでやる、という気概が見えます。
俺らは表面上の話題性だけに巻き込まれないぞという意思を感じました。

『ツンツンと刺激して
 いたずらに ツンツンって yeah
 反応がないとただ漬け込むんだろじっくりと yeah
 真実だって嘘になる
 嘘だって真実になる
 この世界では皆が道徳的な思考を持ち
 完璧な判断をする人になるんだよ
 笑わせるよな』

反応がないとただ漬け込むんだろじっくりと』という歌詞では、弱い立場にいるものが上の立場の者から何か刺激されても反応できない様子がうかがえます。
そんな反応も反抗もないからもっと上の人は調子に乗って、やりたい放題しだすのでしょう。
こんな構図が思いつきました。

同時に私は父親のことを思い出しました。
私の絶対神だった父親は、私が幼少期の頃から、私が自分の支配下になるように躾けていたのでしょう。
「地元を家族を自分(父)を一番に考える人になれ、お前の選択や意思は必要ない。」
もし意思があったとしてもその意思の根っこを自分(父)にしたかったはずです。
親孝行を盾にして、これまで注いだつもりの愛情を有償にして。
その結果私が抱いた親の期待に沿えない親不孝者であるという罪悪感
これがまさに、
この世界では皆が道徳的な思考を持ち 完璧な判断をする人になるんだよ』です。
笑わせますよね。


私の意思に無関心の君に怒る僕に火種があった

次の歌詞です。

『怒り?無論必要だろ 
 燃え上がるときには理由がある
 もしかして俺たちの歴史だろう
 それが世界を変えたりもするだろう
 Butこれは怒りじゃなく糞尿だ
 何が怒りかyou know?
 怒りのフリして殺す本当の怒り
 真っ青になった数えきれない人々』

両親と距離を保ちたいと想うようになってから、将来の私の考えについては共有しないようにしていました。
共有したとしても私の意思なんて聞いてくれずに、希望を言われるだけです。
そんな人にだけが話そうと思うのでしょうか。
そう考えたため、両親へするのは事後報告のみになったころ、
父親が「お前は事後報告だけしかしない。もっと過程について話し合おう」や、
「コミュニケーションを取って家族力をあげないといけない」とか言っていました。
笑わせますね。

私が持った怒りと悲しみの感情にもちゃんと理由があって、私が事後報告という行動をとったにもちゃんと理由があるんです。
燃え上がるときには理由がある』んです。

ここではRMというメンバーが社会の理不尽な部分を最高に避難して『これは怒りじゃなく糞尿だ』と言っていると解釈しました。

私が今両親に反抗して手に入れた選択肢が私の未来を少しでも変えてくれるでしょうか。
もしかして俺たちの歴史だろう それが世界を変えたりもするだろう』なのでしょうか。

『お前は俺だけを殺そうとしているんじゃない
 俺らはクソを踏むのに慣れてんだよ
 無感情になったあの人達を見ろ
 糞尿と無関心、お前らはチームだ』

アーティストでやっていきたいと考えていた彼らの周りにはどんな大人がいたのでしょうか。
「こんなひとになりたい」と思うことができる人はいたのでしょうか。
無感情に、防弾少年団のメンバーたちに支持をするだけの大人歯科いなかったのでしょうか。
きっと弱い立場の人間は、それぞれ違う悪者でも、裏で繋がって言うように見えてしまうものです。
それがきっと『糞尿と無関心、お前らはチームだ』なのでしょうか。

私は父親が人の意思を無視するような人間であることに最近気が付きました。
亭主関白というよりも、“未熟”です。
そういう偏った認識と教育をしている父親に母親は勝つことはできません。
糞尿と無関心、お前らはチームだ』とだけ言っておきましょう。


灰になるまで怒っとけよ

ここからサビになります。

『俺はカッとするカッとする
 俺は悪意に溢れた怒りに憤怒する
 俺はカッとするカッとする
 俺は鎮まるべきだった怒りに憤怒する』

リズム感がすごく好きです。

この曲は社会の理不尽さ暗黙の了解に従っている事への怒りが元になっているような気がします。

私の怒りについて考えてみました。
私は両親に反抗できなかったことへの怒りを今一番感じています。
勿論こんな風に考えるようになってしまった過去の家庭教育についても、想うところはありますが、そんな昔のことに怒っても仕方がないです。
そのため、私は、両親が私の意志や話を聞いても、それを尊重してくれないことに怒りを感じています。
そしてそれに対して私が諦めて、折れてしまうことにも怒りを感じています。
このように、様々な怒りを抱えたときに、この曲を聞くことで合法的に(?)声に出して怒ることができます。
両親に今思ったことはただ一つ、「灰になるまで私の幻想抱いて怒っていろよ」です。

『そうカッ カッ カッとしろよ
 灰になるまで そうだカッとしろよ
 そうカッ カッ カッとしろよ
 折れるまで そう カッとしろよ
 俺はカッとするカッとする
 俺は悪意に溢れた怒りに憤怒する 
 俺はカッとするカッとする
 俺は鎮まるべきだった怒りに憤怒する』

『この世界を怒りが支配する
 怒りがなければ皆生きていけなさそうだ
 憤怒して また怒りに怒って
 そう狂っていって カッ カッ カッ カッ
 怒る理由だって数万種類ある
 善意と悪意もみんな同じもんだ
 憤怒することはあるが
 人の日常に被害があるのはI don’t like
 そんなことstop ayy』

ここの歌詞ではより社会の理不尽さ、特に他人に影響するほどの怒りについて話しています。
私の父は祖父に不満があったようです。
ここでは具体的には述べませんが、父も“そういう”親元で育ったということです。
父の父親像はそのような人で、父はそれに不満を感じて成長したのでしょう。
そうすると、その不満は私への態度になるはずです。
その態度が“ああ”ですもの。
『怒る理由が数万種類ある』中で、私の怒りの理由はこれです。

また、ここの歌詞ではほんのりと世界・社会への絶望を感じます。
絶望とまではいかなくとも諦念感です。
怒りで、こんな大人で成り立っている世界への怒り。

私はこんな人が親なら、こんな親から生まれたのがこんな私なら、遺伝子を継ぎたくないし、世界に生きていたくないと、こんなめんどくさい悩みから消えてしまいたいと何度も思いました。
でもここではっきりと言ってくれていますね。
憤怒することはあるが 人の日常に被害があるのはI don’t likeそんなことstop


怒りは原動力か

次の歌詞です。

『誰かの行動で誰かは苦しむ
 誰かの言動で誰かは暗く陰気になる
 誰かの刹那の出来事で誰かのある瞬間になる
 誰かの怒りで誰かの生命になる
 俺はカッとするカッとする
 俺は悪意に溢れた怒りに憤怒する
 俺はカッとするカッとする
 俺は鎮まるべきだった怒りに憤怒する』

怒りを原動力に生きることができる人もいるかもしれません。
現に私は大学進学時に母親に提示された条件に怒り、その条件を全うしました。

でもそれは元気があるときにしかできません。
怒る元気もなくなった時、それが一番怖いことです。
私は正直今両親に怒る元気も体力も策もないです。
でもそろそろ準備しないといけないのかもしれません。

『ちょっと貶されるのが一体何だってんだ
 よく稼いでるだろ なんでそうもイライラしてんだ
 そのくらいは甘んじて受け入れるべきだろ 
 えへん
 お前ら えへん
 俺にもさせてみろよ
 全員耐えろ お前ら えへん
 俺にもさせてみろよ えへん』

このえへんとは、偉い人がわざとする咳払いの事のようです。
翻訳されている方がそう解釈したとおっしゃっていました。

『お金も良く稼いでるだろ』『俺にもさせて見ろよえへん』
だから私は早く自立したいのです。
生活費を支援してもらっているという負債の念をまず最初になくしたい。
そして、両親の「お金をあげているから」という気持ちも0にしたい。
そしたら堂々と暮らしていける気がします。
繋がるひもを少しでも少なくしたいです。

最後の歌詞です。

『そうカッ カッ カッとしろよ
 灰になるまで そうだカッとしろよ
 そうカッ カッ カッとしろよ
 折れるまで そう カッとしろよ
 俺はカッとするカッとする
 俺は悪意に溢れた怒りに憤怒する 
 俺はカッとするカッとする
 俺は鎮まるべきだった怒りに憤怒する』

さいごに


この曲は彼らが活躍していく中で感じたものを曲についているため、共感したり深読みすることが難しい部分が多かったです。
しかし、私は思ったことをこうやってはっきりと歌にしている、という点が好きです。
私が趣味で作詞作曲をしていることも正当化されるような気がするからです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
♡励みになりますありがとうございます。

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