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アスリートのセカンド/デュアルキャリア、メディアと投資と粉飾決算

新型コロナウイルスの影響でも明らかになったがスポーツは人間の生活にとっては必ずしも必要なものではない。スポーツをやるのも・見るのも、もしかしたら支えるのですら、語源となっているデポルターレにもあるように「娯楽」であり「暇つぶし」である。これを「仕事」にしているとさらに影響が大きい。

アスリートの「資産価値」

さて、仕事には大きく分けて2種類が存在する。

仕事の業務プロセスに価値があるもの
仕事の自体に価値があるもの・いわゆる人気商売

前者は弁護士の弁護や、医師の治療が当てはまる。一般事務もこちらである。スポーツの有名選手は明らかに後者である。後者の仕事は、非常事態には不要になる。さらに気を抜いていると、ライバルである他人にとって変わられ、一瞬で立場を奪われるという点で非常に不安定で、価値が安定しづらい。しかし目立っているときに限っては、特にメディアが持ち上げていくれている状態では「資産価値」は非常に高い。

逆に選手が引退直前の「資産価値」が最も高い時に、引退後にやろうとしているサービスをひたすら宣伝をしたり、有名人と結婚したりして「利益確定」を行うことは、選手としては大変に有効な行動である。もはやこれ以上の最適解は無いといっても過言ではない。何故ならば引退後には「資産価値」が激減するためである。

「花咲徳栄高でアーチェリーを教えるための講師になったんですが、1年で辞めました。『来年から非常勤講師でお願いします』と言われたからです。それでは生活できない。大昔、旋盤工をやっていたので、いまの町工場にお世話になっているという次第です。食べていけるスポーツなんて、野球とかサッカーとか、ほんの一部。メダルでも穫っていれば別ですが私のように大会にたくさん出た、というだけの選手なんて誰も知らない。そこは割り切るしかないんです」「家族に迷惑をかけてまで、アーチェリー漬けの日々を送りましたが、終わってみたら何も残らなかった。子どもはもう大きくなってしまいましたが、罪滅ぼしというか、いまは一生懸命働こうと思っています。まだ住宅ローンも残っていますからね。ギャップ—というより、元の世界に戻ったという感覚が近いかな」

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この動きはキラキラベンチャー企業(自称)が、ありとあらゆる手、半ば粉飾決算という犯罪行為と紙一重な手までを使って、価値がありそうな会社に見せかけることで株価を釣り上げて、後々実態が無いことがバレる寸前で、株を売却する企業の戦略に似ているものがある。実態が嘘であったことや詐欺であったことがバレると時価総額による「資産価値」は虚構でしかなく株はクズになることを意味する。

メディアが積極的に持ち上げたか、メディアに持ち掛けて持ち上げてもらったかという主体と客体の差はあるが、メディアが実態以上に持ち上げているという点では共通している。

人気があるかどうか?自体も長年のメディアが作った可能性

冷静になって考えると、そもそもスポーツ自体は変化していない。最近ラグビーが取り上げられたのは、日本でワールドカップを開催し、日本がある程度勝ったことによって注目を集めたためであろう。ラグビー自体のルールは、何十年も変わっていない。

要はメディアが「オリンピックが!」「メダル!」「日本代表が!」とどうにかこうにか持ち上げたことで、一時的にも人気が出ているだけの事で、スポーツ自体は変わっていない。

要するにこの方の例を見れば、世界に出るアスリートの際は「日本を代表する注目人物」であったが(実際にはメディアが作り出したイメージがいいだけ)、引退した後は町工場の工員に「戻った」と書かれている。要するにメディアの持ち上げによる虚構が無くなると、「元に戻る」のである。

投資と身体能力

身体能力は30代半ばから急激に衰える。スポーツ選手として人生の大半を過ごし、身体能力を鍛えることに集中することは、ある日一気に株価が暴落する銘柄に全資産を投資している状況と対応する。投資であれば売り抜ければいいが、人間の人生は死ぬまで続くために「売り抜ける」ことが出来ない。このことを念頭に置いておく必要がある。

スポーツに関わる人は、こういった構造的な背景があることをぜひ念頭に置いておいてほしい。特に選手は出来れば幼少期から常識として知っておいてもらいたい。

スポーツエリアは寄ってたかって特に各選手を使い捨てにすることが最適になる構造をしている。これらの常識を承知の上で納得して、もしそれでもトップアスリートを目指すのであれば、アスリートとしての引退後にも、自己責任として文句を言わずに、ぜひ頑張っていただきたい。


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