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テーブルの前に座る女/ヨハネスフェルメール(Woman sitting at table)

テーブルの前に座る女/ヨハネスフェルメール(Woman sitting at table)

17世紀オランダの『普通』の肖像画

伝統的な肖像画のモデルは貴族や聖者を描いたものが多いのですが、フェルメールが描いた肖像画は無名の一般人のものが多いです。もちろん同時期のレンブラントにも共通しています。
それはなぜでしょうか?
17世紀オランダの都市では貴族政治やカトリック教会に反旗が翻され、自治や共和制を望むようになりました。王や宗教の権力から独立し、海外交易による経済的発展がなされていきました。従来のパトロンであった王や貴族、宗教施設に代わり台頭してきた商人階級が注文絵画の新たなパトロンとなったのです。
これにより中産階級による自分たちの生活が描かれた肖像画が作られるようになったのです。これは他のヨーロッパ諸国よりもかなり早いことでした。
未公開作品。制作年不明。収蔵元非公開。


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