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管理栄養士 解説「うちの体脂肪計はアテにならない!」の嘘・ほんと

 こんにちは!「メタボの99%が、食事制限で10kg痩せる わだらぼ」を運営しております、管理栄養士の和田です。
 今日はダイエットがんばり中の皆様へ、体脂肪計に関する原理原則、正しい計測方法をお伝えしたいと思います。


「うちの体脂肪計はアテにならない!壊れている!」と思っていませんか?


 体脂肪計(体組成計)には、いろんなグレードがあります。タニタさん、オムロンさん、Inbodyさん、、数千円のものから、数百万円まで、お値段もピンキリです。
 確かに家庭用と、スポーツジムに置いてあるもの、医療機関においてあるものでは、グレードや精度は異なります。値段に比例して、精度ももちろん変わります。

 では、安いものは精度も低く、使いものにならないのか?そんなことはありません。
 安価なものは、高価で精度が高いもののように、部位別の測定などはできないものが多いです。しかし毎回ご自身が同じ条件で計測できれば、体脂肪率の変動(何%増えた、減った)はしっかり評価することが可能です。

体組成計の原理を知りましょう

 まず、なぜ体重を測るだけで、体脂肪率がわかるのでしょうか?その原理について知りましょう。多くの体組成計は、「生体電気インピーダンス法」という分析方法を応用して計測する製品が多いです。体組成計に予め入力した身長や年齢、性別といった情報と、実際にはかる体重とからだの電気抵抗値(インピーダンス)を組み合わせることで簡単に体組成をはかることが出来るのです。

 生体電気インピーダンス(BIA=Bioelectrical Impedance Analysis)法とは、からだに微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗値)を計測することで体組成を推定する方法です。
 「脂肪はほとんど電気を流しませんが、筋肉などの電解質を多く含む組織は電気を流しやすい」という特性を利用します。からだの中で電気を通す組織である筋肉組織は、その太さ(断面積)により電気の通りやすさ(電気抵抗値)が異なります。断面積が大きいほど電気抵抗値が低く、断面積が小さいほど電気抵抗値は高くなります。電気を通して判明した電気抵抗値と、予め入力された身長から筋肉組織の長さを割り出し、太さと長さを組み合わせることで筋肉量を計算しています。ここで割り出された筋肉量と測定した体重、予め入力された情報とたくさんの統計データから、どれだけの脂肪がからだについているのかを推定するのです。

 ここで気をつけなければいけないのは、身体で電気を通しやすいものは、筋肉だけではない、ということです。体組成の測定には、身体の水分量が影響するのです。体組成測定に影響しやすい要因を、確認していきましょう。

上手く測れない要因① 水分

 例えば、浮腫みがひどい場合。電気抵抗の関係から「筋肉量が多い」と誤った測定結果になることがあります。

 身体の水分量が変動するのは
・スポーツ後や入浴後などで、発汗した
・食前、食後
・むくみがひどい
 などが挙げられます。水分量が変動する時に計測したデータで比較しても正しい評価ができないため、計測のタイミングとしては避けた方が良いでしょう。

上手く測れない要因② 足の裏がカサカサ…

 先述の通り、多くの体組成計は、「生体電気インピーダンス法」という分析方法を応用して計測する製品が多いです。足の裏から、微弱な電流を流すのです。この時に足の裏がカサカサになると…うまく電気が通りません。普段からの保湿や、計測前に濡らしたタオルなどで拭いてあげるのがオススメです。

上手く測れない要因③ 測定のタイミングがバラバラ

 まず、大前提として、「痩せた、太った」の比較をするときに、食前でお腹がペコペコな状態と、食後でお腹いっぱいな状態では、正しい比較はできませんよね。
 物理的に、食後の方が体重が多くなります。体脂肪率も、それに影響を受けて大きく変動するので、もちろん比較対象にはなりません。


毎回同じタイミング、同じ条件で計測しましょう

 上記を踏まえ、自宅の体組成計で正しい評価を得るためには、毎回同じタイミング、同じ条件で計測するのがマストです。
 おすすめなのは、【起床排尿後、空腹時】です。朝起きて、お手洗いに行き、飲まず食わずの状態で計測します。
 前の晩遅くまで飲食していたり、前日食べすぎて浮腫んでいる、などの特別な状況でなければ、毎回この条件で計測した数字で「痩せた、太った」と評価することが可能です。
 ぜひ参考にしてみてくださいね。皆様のダイエットが、成功しますように。


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