見出し画像

資産の差をすべてなくせば、平等な世の中が生まれるのか?


はろーこんばんわ。

さる人が、
資産を全てリセットして
お金を全部無くさせれば
平等になると言っていました。

それは、
本当にそうなのでしょうか?

すこし考えてみましょう。




◆資産をなくしても、資本はなくならない


すべての国民の資産、
お金や不動産その他貨幣価値になるものを
全て奪った国があったとします。

では、
そこからは国民は平等になり、
公平な競争が行えるのでしょうか。

まったくもって、
そんなことにはならないでしょう。

お金持ちは全てのお金を失っても、
そこまでに受けた質の良い教育や、
いろいろな知識は失いません。

また、
お金持ちは労働の意欲が高く、
資産を増やそうとすることに積極的です。

お金を持っていなかった人たちは、
どうでしょうか。

お金がなかったので、
質の良い教育や、
豊富な知識は得る機会が少なかったでしょう。

そして、
お金を増やす方法は知りませんし
まじめに働くといっても
他人を指導して働くような立場ではありません。

そういった立場にいる人は、
他人よりも良い給与を得ていたり、
なるために質の高い教育、
知識高い水準を求められるからです。

わたし達が全員お金を失ったところで、
勤め人はどこかの働き口を探すだけですし
雇用主は元手で始められるビジネスを
始めるだけ。

元手が同じでも
増やすスピードはあまりにも異なります。

平等な状態から始まっているのは、
資産の元手という観点だけであって
文化資本や人的資本、
資本の元手は全く異なります。

また、
人とのつながりといった
社会的な資本の多寡も
全く異なります。

資産は同じでも、
資本は全く同じじゃない。

住んでいる場所、
というものによっても
それらはまた差異が生まれるでしょう。

今でも地方は賃金が安く、
都内は高いように
人がたくさん集まる場所は
明らかにお金の稼ぎやすさが違います。

売買の相手の数が、
全然違いますから。

同じ場所に集めでもしない限り、
それは是正できないでしょう。


◆資本の評価は社会、それをリセットしたらどうなる?


では、
知識や経験、
教育の水準もリセットさせたらどうなるでしょう。

それらを評価するのは社会ですから、
社会を無くしてしまいましょう。

核戦争後の世界が、
一番近いでしょうか。

全員何も無いし、
教育の成果も活かせなさそうですね。

そこで物を言うのは腕っぷしで、
つまるところ体がでかくて強いやつが勝ちます。

強いやつの総取りゲームの始まりです。

この身体の大きさ、
腕っぷしの強さは
もう知識や教育なんかよりも
圧倒的に遺伝や生活環境できまる。
女は男に勝てないので、
平成以前に逆戻り。

全然平等には感じられませんよね。


◆差異は人が集まれば生まれる


人が集まって競争をしたら、
当然勝ち負けが発生して
差異が生まれてきます。

そして、
元手がたくさんある人のほうが
当然勝ちやすい。

平等な世の中というのは、
どこを観点にするかというだけであって、
何もかも同じというのは
人が集まっている時点でほぼ無理でしょう。

それができるのであれば、
社会主義も共産主義も
きっと日の目を見れたでしょう。

でも、
できる限り弱者とされる人を
救おうとする優しさもまた、
人にはあります。

それがどういった動機付けで
行われるかは置いといて。

真に平等な世の中は作れないにしても、
嘆くほど捨てたものではないと思います。

それではまた。

この記事が参加している募集

最近の学び

眠れない夜に