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労働は悪なのか/クリエイター神聖視

・労働は悪なのか

周りの人たちや、
SNSなんかでなにか語っている人たちで

仕事が楽しい

そう言っている人をあまり見かけません。

むしろ、

・被雇用者、国民は搾取されているもの
・労働は悪

といった言説をよく見かけます。

なぜ、
彼らはそんなに労働を憎んでいるのでしょう。

その謎を紐解く鍵として、
Youtubeの有名な
キャッチコピーがあります。

・好きなことで、生きていく

まるで世の中の人たちは、
好きなことをしないで生きている
かのようなキャッチコピーですね。

好きなことだけをして生きていくには、
その好きなことに
社会的な価値がなければいけません。

そうじゃなければ、
誰からも対価を払ってもらえませんから。

わたしたちは日常的に、
自身の行動に対価を払ってもらって
生きています。

自身の行動に対価をもらえることが、
仕事であり労働であるわけです。

仕事が好きじゃないこと、
労働は悪という言説は
ここで矛盾を呈します。

好きなことも、
他人から対価を得た時点で
仕事であり労働となります。

俗にいうプロになる、ってやつですね。

他人から何かを得ようとすることで、
そこに行動の制限が生まれ、
責任が生まれます。

好きなことをしていようが、
嫌いなことをしていようが、
そこに違いはありません。

なので労働は悪、
という言葉は
耳心地がよいだけの、
欺瞞に満ちあふれた言葉です。

労働が悪とか言っている人たちは、
労働で自分が認められないこと、
自尊心が日々傷つけられているから
そういうことを言いだしています。

そして、
趣味がお金になったらいいなと
夢を見て生きている。

実際のYoutubeやら
なんやらのクリエイター、
ゲーム配信者、Vtuberは
いうほど楽でもなく、
誰もが面白く感じるものでは
ありませんけどね。

物事が楽しく思えるかどうかというのは、

・その行いが他者に認められるか

・自分が気分良くなれるか

こういったことの方が重要です。
労働は悪で、
仕事は楽しくないもの。

そういう先入観、
狂った価値観を植え付けられていて、
端から楽しくしようとする気もないし、
楽しもうともしないから
嫌なコトに思えるだけ。

好きじゃないから、
楽しくないからと駄々をこねず、
自分から取り組んで
楽しくしようとすれば
日々の労働も面白くなるはずです。

それでもだめなら、
違う仕事をしてみればいいのです。

・クリエイター神聖視

好きなことで生きていく。

先ほど引用したこの言葉には、
クリエイターを神聖視するような
きらいが含まれているように思えます。

Youtuber、イラストレーター、
その他クリエイターって、
インターネットではあまりに身分が高いですよね。

そして世間からの目線では、

・好きなことして生きていて羨ましい

とみられています。

他者の羨望を集め、
キラキラした仕事に
思えるわけです。

ありのままの自分、
好きなことが認められて、
それが対価になるって
なんだか理想的で
楽しそうですからね。

先ほど書いたように、
好きじゃない、自分がないことを
お金のためにやらされている。
そう思っている人は
なかなか結構たくさんいますから。

しかし実際のクリエイター。
インターネットでの価値は
たくさんいいねをもらっていたり、
視聴者が多くて高いですが
現実社会ではそうでもありません。
そして、好きなことを
好き勝手にやって生きていけている
わけでもありません。

イラストレーターの年収はかなり低いですし、
Vtuberも企業勢以外は一部を除いて
箸にも棒にもかからない。

Youtuberだって、
個人だけではやっていけないから
大抵企業に入っているでしょう?

結局、
自分が好きなだけでのことでは
他人からの価値はないので、
それを価値があるように
企業で価値づけをしてもらったり
認めてもらえるように
制限をかけてやらなければなりません。

ありのままの自分、
みたいなのは通用しないですし、
そこまで価値はないのです。

そもそも他者からみて価値がなければ、
対価は得られないのですから。

こういったことを、
クリエイターは他人から対価をもらうように
なってから始めて気がつくようなことが
多いように思えます。

自分が好きなことを、
他人から制限を受けるせいでできなくなる。

やりたいから、
好きだからやってきたのに
誰かに方向を変えられたり、
やりたくないことをやらされたりする。

そして好きなことなのに
好きじゃなくなってきて
病んでしまう。

対価をもらうのですから、
仕組みをしっていれば当たり前なのですが。

そこからどうやって
自分を出していくか、
楽しくなるように工夫するか。

こういうのが大事なのですが、
なにぶん好きなことだけあって
なかなかそういう風には思えません。

仕事や労働になった、
という自覚がないからです。

イラストレーターがいいねや
RTを求めると病むのも
仕事になってしまうからですね。

企業勢のVtuberに
配信を休止する人が多いのも、
そういった理由です。

このように、
クリエイターというのも
別に神聖視されるほどのものではなく、
実際は誰もがやっている仕事と
そう変わりはありません。

むしろ、
普通の仕事の方が
気持ち的には
楽に働けるようにわたしには思えます。

最初から嫌いなので、
落差というものがありませんから。

他人から楽してるとか、
神聖視もされませんからね。

嫌いだったり辛かったりしても
まわりの人も共感してくれます。

好きなことやってるのに、
病気になるとか辛くなるとか
おかしいよね?

なんて言われませんので。

それではまた。



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