カナダ生活11年目のWakeiです。

私のNoteを知ってる方はご存じでしょうが、
私は時々着物をカナダで着ます。

洗濯機で洗える化繊の着物や浴衣は、
手入れを気にする必要もなく、
帯も半幅でいいので気軽に着れます。
海外で着る着物としておススメです。

たまにジーンズやTシャツ、サンダルとも合わせて、
和洋折衷な不思議な着方もするので、
「Wakeiさんは訪問着なんて着れないんじゃないの？」
と思われたかもしれませんが、
訪問着を着ることも稀にあるんですよ。

そんな稀な日が今年ありました。

カナダの大学を卒業した日本人学生の卒業式です。
私は彼から卒業式の招待状をもらったのです。

せっかくの機会なので、少数派のアジア系、
ごく少ない日本人卒業生の関係者として
訪問着を着ることにしました。

カナダの卒業式で着物姿を見ることほぼないと思うので、
他の参加者にとって新鮮だったはずです。

着ている本人も訪問着を着ると気分が引き締まり、
「ハレの日」の気分が湧いてきますし、
卒業生も注目されて、とても嬉しそうでした。

卒業式は映画のように
黒いマントに四角い房のついた帽子を被った卒業生の
卒業証書の授与を見守りますが、
学生によっては大きな歓声があがったり、口笛が吹かれたり、
手を振って応えたりと賑やかです。

予想通り、当日の卒業生200人あまりのうち、
日本人と思われたのは、知合いを含め、
学部がバラバラの3人でした。

学生同士の面識はなかったようで、
大変なカナダの大学生活を
それぞれよく頑張ったと思います。
素晴らしい！

閉会時の先生方の退場には
バグパイプの演奏に先導されるなど
イギリスの影響を強く受けた式典で、
私も初めて見たカナダの大学の卒業式で面白かったです。

式の終了後は、私のお気に入りのパブに
彼を連れて行ってご馳走しました。
この時期はお天気がいいので、パブもすぐに混みます。
慌てていきましたが、30分待ちました。

実は海外に結構長く住んでいる人の中には、
私のように訪問着を持っている人も案外います。

外国人の男性と結婚が決まって、
親御さんが着物を持たせてくれたり、何かに役に立つかも？
と訪問着セットを持ってる方、実はいるんですよ。

是非、そんな方には卒業式のようなハレの日には
タンスに仕舞い込んでいた訪問着や着物を
着ることをお勧めします。着て喜ばれるいいチャンスです。

着物を用意してくれた方も海外で着てもらって
喜んでくれると思います。

思い返せば、自分の大学の卒業式には親や家族はもちろん、
私自身が出席しなかったので、
私の大学の卒業式がどんななのかも知りませんし、
写真もありません。

今回、こうして他人の卒業式に参加させてもらって、
満足そうな、誇らしげな卒業生たちの姿や
いっしょに喜ぶ家族や友人たちの姿を見ていると
卒業式も悪くないな、とふと思いました。

卒業おめでとう！
これからの人生に勇気をもって歩んでください。

　Wish you all the best!