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イランは間接的な戦争をしている

■イランの挑発
 イランは自国製ドローンがアメリカ空母艦隊の偵察活動に成功したと主張。真偽不明だが、これはアメリカを挑発する行為。イランがアメリカを挑発する理由は、アメリカから海開戦させるためだろう。何故なら国際社会では、軍隊を用いて先に開戦した国が悪の国になるからだ。

イラン革命防衛隊、米空母上空でスパイ飛行に成功と報道
https://www.afpbb.com/articles/-/3223001?cx_part=top_category&cx_position=3

■国際社会の基本
 国際社会では軍隊を用いて先に開戦した国が悪の国にされる。これは今の平和を否定する行為なので国際社会では悪の国にする。今の平和は強国に都合が良いルール。だから今の平和を否定することは強国への挑戦であり悪の国になる。

 戦前の日本はこのことを知らなかった。そして宣戦布告後に開戦すれば良いと考えた。これは日本独自の基準であり国際社会の基準ではなかった。日本は軍隊を用いて開戦したから今の平和を否定した。だから悪の国にされた。白人世界では宣戦布告など飾り。どの国も相手国を怒らせて開戦するように仕向けている。

 国際社会にも抜け穴が有り、経済制裁で怒らせるが対応策も有る。だから北朝鮮・イランも対抗策を用いている。イランは間接的な戦争でアメリカに対抗している。イランは自国が悪の国にならないように対応している。

■義勇兵
 間接的な戦争の一つに義勇兵が有る。戦前のアメリカが日本に対して行った間接的な戦争として、蒋介石を支援した義勇兵フライングタイガースと物資支援。間接的な戦争は国際社会ではノーカウント。だからアメリカは間接的な戦争で先に対日戦争を開始していた。

 朝鮮戦争の時には中国は義勇兵を派遣。中身は人民解放軍だが、義勇兵と称すれば国際社会は黙認する。最近でもウクライナ東部にロシアの義勇兵が存在する。中身はロシア正規軍だが、ロシア政府が義勇兵を言えば義勇兵になる。これが国際社会。

 イランの革命防衛隊は宗教組織の私兵。国際社会では義勇兵になる。だからシリアで活動しても先に開戦したことにはならない。イランは義勇兵を用いて間接的な戦争を既に始めている。

■義勇兵とアメリカ軍
 イラン革命防衛隊の組織は陸軍・海軍・空軍・諜報機関と多彩。正規軍と同じ組織を持ち巨大。宗教組織の私兵が資金と人材を奪うから、イラン正規軍に資金が回らない原因の一つ。だからイラン正規軍の装備は近代化が遅れている。

 イラン革命防衛隊は義勇兵扱いだから、イラン政府は革命防衛隊を用いたアメリカ海軍への先制攻撃が可能。正規軍を用いれば直接的な戦争になるから悪の国にされる。だが義勇兵ならば先制攻撃してもノーカウント。

 アメリカも義勇兵フライングタイガースを用いたし、中国は人民解放軍を義勇兵として使った。だからイランも革命防衛隊を用いた先制攻撃も想定すべき。しかも義勇兵の戦闘だから、イランとアメリカの戦争ではない。

 そうなるとアメリカ政府はイランの首都を占領する戦争行為は難しい。アメリカができることは、革命防衛隊の撃破と基地の破壊のみ。イランとしてはアメリカと戦争できて、しかもイランを占領されないことになる。だから使う可能性が高い。

■対テロ作戦を名目に
 国際社会には抜け穴が有り、正規軍を用いて先に開戦しても間接的な戦争になる場合も有る。それは対テロ作戦・対ゲリラ作戦を名目にすること。テロ組織は国境に関係なく逃げ回る。そうなると軍事作戦を国境で制限するとテロ組織を潰せない。

 そこで対テロ作戦・対ゲリラ作戦の場合は、正規軍を隣国に侵攻させても黙認されるようになった。これなら強国でも今の平和を否定しないまま任務を達成できる。

 実際にアメリカはアフガニスタンに対テロ作戦で正規軍を投入。トルコも対テロ作戦を名目に隣国シリアに正規軍を侵攻させた。国際社会はこの様な抜け穴ばかり。

 アメリカ政府はイラン革命防衛隊をテロ組織と認定した。この理由は簡単だ。テロ組織殲滅を大義名分に、イラン革命防衛隊を先制攻撃する計画だろう。もしくは対テロ作戦を名目にイランに侵攻する計画だと思われる。そのために革命防衛隊をテロ組織に指定した。

■間接的な戦争は既に始まっている
 アメリカとイランの間接的な戦争は既に始まっている。アメリカとイランはお互いに悪の国にならない下準備を済ませている。しかもお互いに先制攻撃できる下準備も済ませている。戦闘が始まっても戦争ではない。だから双方は望んだ未来に進んでいる。

 アメリカはイランと戦争する計画は無い。これは物資の備蓄と移動が無い。だからアメリカは戦争をしない。実行するなら空母艦隊を用いたミサイル攻撃が主流。イランに対する懲罰作戦と言えるだろう。

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