2018.05.12 スーパーラグビー・サンウルブズ対レッズ戦の個人的雑感

待ちに待った初勝利…苦闘の中でサンウルブズが辿り着いたのは、「何に絞るか」の徹底であった。


今月12日に行われたスーパーラグビー第13節、サンウルブズ対レッズ戦。ここまで開幕9連敗と、未だに初日とならないサンウルブズ。日本国内では今シーズン最終戦となるだけに、ファンのために、そして6月からの代表シリーズに向けて底を打ちたいところだ。


前半にレッズの強力なドライビングモールから2本のトライを奪われるが、それ以外の攻撃はそこまで怖くはなかった。対するサンウルブズもヘイデン・パーカーのPGで点差を最小限度に止める。

勝負を決めたのは、そのヘイデン・パーカーのトライだったのではないだろうか。スクラムから意表を突くパスを流が放ち、キック、ラン、そして逆サイドへの展開…マイケル・リトルのオフロードパスで幕を下ろした一連の攻撃は、いかにも「日本ラグビー的な」細かさと素早さが凝縮された一本だったと思う。


後半も度重なるレッズの反則にはパーカーがPGで対処し、敵陣までボールを運べばサウマキをインゴールゾーンへと飛び込ませた。若さがマイナスに作用したレッズを63ー28で粉砕し、サンウルブズは今シーズン初勝利を挙げた。





この日のゲームプランで目を見張ったのは、やはりパーカーの正確無比なキックだろう。全てのゴールキックを成功ーーまさに「ミスター・パーフェクト」という名に相応しい活躍だ。


ただ、この事実にはもう一つの側面があると感じている。パーカーが7本を決めた。裏を返せば、7回ラインアウトからモールでトライを奪うチャンスがあった、ということでもあるのだ。


ラインアウト、それはサンウルブズの弱点として声高に叫ばれているプレーだ。せっかく敵陣に入った貴重な機会なのに、簡単な反則でチャンスを逸し、再び守備に追われる…。そんな試合が続いていた。

この日は12回ラインアウトの機会があったが、敵陣、特に22メートル以内は何回あっただろうか?

ドライな判断である一方、それが3点の積み重ねとなり、最終的には35点差に広がったのである。


「現実的なラグビー」。それがジェイミー・ジョセフ以降の日本ラグビー界が目指している方向性だ。できること、それが相手より上回っていること、そして勝てること。この3つが揃ったとき、その方向性は最大の成果を導き出せることができる。

ようやく味わえた、そしてギリギリで思い出した勝利の味。この教訓を忘れることなく、大事な初夏のシーズンを乗り気って欲しい

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和良 拓馬

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