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「日本の美を子どもたちに(6)」〜Sense of Transience & DESIGN Thinking

幼児教育における「アート」と「日本の美」
 
 現代の日本において、幼児教育における「アート」の積極的な取り組みは、創造性や表現力の発達に寄与する素晴らしい活動だと思います。しかし、同時に、日本の伝統的な「美」や「美意識」を体験する機会が減少していることを私は非常に危惧しています。独自の風土や伝統的な生活様式から生まれた「美」は、私たちのアイデンティティの一部であり、失われることなく受け継がれるべきものであり、伝えていく責任があると考えます。それが、未来の世代にも豊かな文化を継承する力を与えるのです。
 
全てを「アート」で一括りにするのではなく、もう一度「日本の美」を丁寧に紐解き、我々の「美」の根源を理解し、それを日常の中へ積極的に落とし込むことはできないでしょうか。「アート」と「日本の美」を調和させ、新しい表現の可能性を広げる一方で、古き良き「日本の美(意識)」を守ることは、文化の豊かさを保つために欠かせない課題です。私たちの世代は「日本の美」を未来に継承し、新しい時代においても輝かせる責任があります。「美」を愛し、大切にする心を持ち、それを次世代へ伝えていくことが、日本文化の継続と進化に向けた重要なステップであると同時に、世界に貢献することでもあると思うのです。

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