はじめに

　本格的な桜の季節になったある日の午前10時に、老兵ならぬ老企業戦士4名が小田急・成城学園前駅に集まりました。

　当日は、近くの祖師谷大蔵に住むKさんの幹事で例年恒例の食事会（ランチ）をすることになっていたのです。しかもランチ前の腹ごなしとして、仙川沿いの桜並木の花見つきです。

　幸い、天候にめぐまれソメイヨシノの花見をすることができました。現場でのスケッチはできないので、今回のスケッチは写真を利用して描きました。

東宝スタジオ入り口の桜から成城大学へ

　成城学園前駅から南へ散策を開始します。戦前の雰囲気を残す住宅街で、時折桜の古木の横を通ります。

　約10分ほど歩き、ホームセンター（以前は確か「東宝」の名前がついておりよく通ったお店ですが、DCMという聞きなれない名前に変わっていました）を横切ると、すぐ東宝スタジオの入り口に出ます。

　どこまで、世の中に知られているのか分かりませんが、おなじみのゴジラの像と、巨大な二つの壁画が私たちを出迎えます。
　壁画の一つは、ゴジラの立ち姿、もう一つは黒沢明監督の映画「七人の侍」の三船敏郎の侍の大写しの壁画です。

　入口にソメイヨシノの桜が咲いていたので、「七人の侍」の壁画を入れてスケッチしました。

　東宝スタジオの敷地の西側は、仙川が流れており、その両岸にソメイヨシノが植えられています。
　近隣の人しか知られていませんが、見事な花を咲かせてくれます。

　北上すると、小田急線の線路に突き当たります。桜並木はここまでです。さらに線路の下をくぐって北上すると、仙川の清流に魚が泳ぎ、鷺がのんびりと水に浸かっているのが見えてきます。

　左側には成城大学のキャンパスを見ながら、4-50m北に遊歩道を歩いてからグラウンドの北端にある入口よりキャンパスの中に入ります。仙川沿いに南へ戻り、日本庭園を経て、大学入り口に向かいます。

　入口に近ずくと、フォーマルな格好をした多くの人々が集まっているのに驚きました。その日は偶然、大学の入学式の日だったのです。丁度式典が終わったようです。

　ある一本の桜の前で、新入生と父兄が記念写真を撮るために、長蛇の列をなしているのが見えたので、その様子をスケッチしました。
　なお、背後の校舎のビルは省いています。

　約2時間近い散歩で、かなり疲れました。

　食事会は、成城学園前駅ビルの2階にあるレストランで、予約より30分遅れで始まり、1年間のお互いの出来事の話に花を咲かせました。

（おしまい）

　前回の記事は下記をご覧ください。