カラダを傷つけていた話。

15歳から18歳くらいのことだろうか。

どうしようもなく自分自身のことを傷つけたくて自傷行為に走っていた。

学校では馴染めなくてずっと独りぼっちだったし、友達も少なく、クラスの陽キャ達にはいじめられていた。

死にたさが消えなくて、けど死ぬ勇気もなくて、誰かに傷つけてもらって感傷に浸るようなことばっかりしていた。


爪を深く切って出血したり、体を殴ったりしたりして自傷行為をしていたが、なんだかもの足りなくなったのを今でも覚えている。

どうすれば自分自身がもっと傷つくだろうか。

どうすれば傷を増やせるだろうか。

最善策を思い立った頃にはもうすでに行動に移していた。


誰かも知らない男性と駅で待ち合わせ。

テキトーに世間話でもして向かう先はラブホテル。

男と個室で二人きりなんてもうやることは決まっている。

自傷行為なんだから、私の頭は空っぽで男性に任せるだけ。

ファーストキスだってハグだって知らない男にあげた。

怖かったけど、胸とか下とか全部触られて、ちょっと抵抗したけどそのまま流された。

相手はすごく乱雑だから痛かったし、当然トラウマになった。


でも、その当時は自分自身すごく傷つけられたかったから、痛みとか悲しさとか後悔とかが全部気持ちよかった。

傷つけられている時が一番幸福を感じるような感覚になっちゃって、なぜか中毒になってしまった。


絶対に嫌なことでも、性行為してる時だけ忘れられるから、傷つけるためにまた行動してしまう。

3人、4人・・・とか、どんどん人数が増えるたびに、そのたびに泣いていた。

どうしてこんなに痛い思いをしてまで傷つけられたいのか。

自分でもよくわからないまま自傷行為をしていた。


こんな最低で汚いことをしておきながら、男が怖いだのトラウマだの自己中なことを今でも言ってしまう。

21歳の今の私と、15歳の私とでは随分と変わったが、傷つけられたいという気持ちはまだちょっとだけある。

自分のカラダを傷つけてまで得る快楽は、一体なんだったのだろうか?

今でもそういうことをすると嫌なことまで蘇ってしまうけど、上書きされる日は来るのだろうか。

自傷行為でカラダを傷つけることはもうしなくなったけど、恐怖心を完全にかき消すことは今後できるだろうか。

今は後悔ばっかりで罪悪感も残っている。

この思いと同時に、希死念慮も同時に浄化できたらいい。


私にいつか、救済は来ますか。

救ってくれるのを待つ前に、私が誰かを救わないといけない。

人に傷つけられた分だけ、もっとそれ以上、優しくしないとダメだ。

ボロボロの傷だらけのカラダと心で生きないといけない。

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