人体を支配するしくみ「人体をめぐる血管の網」12
毎週水曜日は、Newton「人体を支配するしくみ」を、見開き2ページずつ読み進めるシリーズです。
今回はP.98~99。
昨日までの自分より一歩だけ成長したいと思います。
「血液の旅」の終わり脾臓
血液の終着点は、脾臓です。
脾臓は、左上腹部にある、拳大の臓器で、リンパ系の一部であり、血液のろ過や免疫機能、血液貯蔵などの役割を担っています。
①血液のろ過機能
血液中の老廃物や不要な細胞を捕らえて、除去する役割があります。
特に、古くなった赤血球を壊してヘモグロビンを回収し、鉄分を再利用する機能は重要です。
②免疫機能
免疫細胞の一種であるリンパ球を多く含み、免疫機能において重要な役割を果たします。
リンパ球が病原菌やウイルスなどの異物を認識し、抗体と呼ばれる防御物質を産生します。
交通事故などで脾臓が破裂した場合に、摘出しなくてはならないことがありますが、脾臓を除去すると細菌感染を起こしやすくなるのは、そのためです。
③血液の貯蔵機能
静脈を介して血液を貯蔵する機能も備えています。
必要に応じて、貯蔵された血液を体循環に戻し、酸素や栄養素を全身に供給します。
おまけ
脾臓は位置関係から腫大することで、裏側にある胃を圧迫するため、少量の食事でも満腹感を感じるようになったり、腹部または背中の左上の部分に痛みが起こることがあります。
脾臓の初期症状は、「なんとなく食欲がない、元気がない」などのため、筋骨格系を専門にするカイロプラクターだと見落としがちな症状です。
患者さんが、背部痛や腰痛を訴えていたら尚更だと思います。
しっかり、リスク管理のために検査し、あやしいと思ったら専門医の受診を勧めてあげてください。
次回(3/20予定)からは、「第四章 体に良い/悪い?効く/効かない?」が始まります。
次回も新しい発見と出会えますように。
それではまた
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