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オキニの杖はいずこ?

ー義母86歳と行く台湾(3)

スーツケース騒ぎ(※)」「クレカ決済騒動(※)」と立て続けにトラブルがあって先行き不安が頭をぎるも、こちらが義母と奥さんに合流すべく日本を発つ前日になると、ヘルプ要請はなくなった。ただ実際のところ、トラブルはあったらしい。合流後、奥さんに聞いて驚いた。なんと義母が足代わりに使っている愛用の杖を台北駅でなくしたらしい。すわ一大事!

連載「義母86歳と行く台湾」:「(1)開かないスーツケース」「(2)クレカ決済不能!?

置き忘れ

台湾に入国後、台北で一泊した義母と奥さんのご一行。トラブルは台北駅で起こったそうだ。この日、台北駅から台湾高速鉄道(高鉄=台湾新幹線)に乗っておよそ2時間の距離にある台南駅に向かうため、奥さんがチケットを購入するのを一人ベンチで待っていた義母。大事にしていた花柄をあしらった赤紫色の杖を置き忘れてしまったらしい。

義母は一人で待っていたのが、きっと心細かったのだろう。チケットを買って戻ってきた奥さんの姿を見つけ、スーツケースを杖代わりにしながら駆け寄ってきたらしい。その後、杖を忘れたことに気付いてベンチに戻るも、どこを探しても杖はなかったようだ。奥さんによると、「その後、母娘で言い争いつつ、杖を探したものの、失せ物見当たらず」とのこと。

奇跡起こらず

台南に着いてすぐに杖を購入した義母(台南市、撮影=奥さん)

奥さんによると、遺失物センターなどに行って尋ねたものの、やはり杖はなく、次の目的である台南で買うことにしたそうだ。実のところ、義母は数年前の台湾旅行でも、自分のキャリーバックを桃園国際空港に忘れたことがある。そのときは帰国後、奇跡的に見つかって郵送してもらったが、今回は上手くいかなかったようだ。

そんなトラブルに奥さんが対処していたなどつゆ知らず。聞かされて吃驚びっくり。(つづく)

余談

義母がなくしたお気に入りの杖。実のところ、義母と奥さんのご一行が台南から台北に戻ってあらためて台北駅に問い合わせると、なんと驚いたことにその杖が見つかったらしい。二度目の奇跡を手にした義母。誇らしげにその経緯を語って聞かせてくれた。いや、義母は何にもしてないじゃんと言いたかったが、良かったですねと相づちを打つだけにとどめておいた。なお、台南で購入した代わりの杖は、帰国時、桃園国際空港に置き忘れたらしい。ミラクルの無駄遣い。

(写真:連載トップ画像=奥さん撮影の画像を基にりす作成)

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