内山英規
幼稚園の授業参観へ行けば、他のお父さんは私のひとまわり下の世代。お母さんならふたまわり下もあたりまえ。ヒーヒー言いながら子育てしています。ことばに関する発見が多いです。
3か月でTOEIC900点突破、みたいな英語学習が苦手な学生さんや、その手の英語指導に疑問を感じている先生方に読んでもらいたいです。そもそも、外国語が身につくってどういうことなんだろう、とか、のんびり考えてみませんか?
とかく、哲学って読みにくい。議論が抽象的すぎる… 専門用語が多すぎる… 文体が重苦しい… でも、生きていれば、誰だって一度や二度、人間にとって本質的な命題に直面したり、正解の出ない問いかけに悩みます。哲学はみんなのモノです。この際、さまざまな論文作法は封印して、読みやすさファーストでいきます。
うちの娘は「いつも通り」にこだわります。いつも通りの服装。いつも通りの食事。いつも通りの番組。何かが少しでもいつもと違うと、もう許せません。普段は、本人の気がすむようにさせていますが、そうはいかないときがあります。先日、とうとうその「地雷」を踏んでしまいました… 先日、幼稚園に娘を迎えに行きました。いつもより2時間ほど延長して預かってもらった上に、いつもの母の代わりに父の私が迎えに行ったもんだから、もう大変。 ギャンギャン泣き叫ぶ。キーッと奇声をあげる。からだがオコリにか
介護の仕事を始めました。「グループ・ホーム」で知的障害者(6名)の生活支援をしています。介護や看護の仕事に関心のある方、実際にたずさわっている方に読んでもらえれば、と思って書きました。 割に合わない仕事仕事の内容は、大きく分けて3種類: 食事関係 (食事の世話・体温や血圧の測定・服薬の確認・歯磨きなど) お風呂関係 (入浴の介助・衣類の洗濯と乾燥・布団の上げ下げなど) お金関係 (週給や通院費の出金・小遣い帳の確認・収支報告書作成など) 私には、「介護=食事やお風呂の世
イギリス人の友人との会話です。 「世界で一番おいしい料理って、どこの国の料理だと思う?」 「それは日本料理。だって俺、日本人だから」 「俺はイギリス人だけど、イギリス料理が一番まずいと思うよ…」 お互いの主張を「三角ロジック」で表現すると… Claim:世界で一番おいしい料理は日本料理である Data:(どうして?)だって、私は日本に生まれ育ったから Warrant:(それってどういうこと?)母国料理が一番おいしいと思うもんだ Claim:母国料理が一
人はみな、何らかの「バラバラ問題」を抱えています。バラバラをかみ合わせようとするとき、ことばの力を借りることができます。例えば、論理思考。いろいろあるけれど、英語と相性がよいのは「三角ロジック」です。 三角ロジックって何?Claim(言いたいこと)=あなたの主張は? Data(根拠)=どうして?その証拠は? Warrant(論拠)=それってどういうこと?そのココロは? 英語は論理的な言語です。論理的でなかったら英語じゃない、って言う人もいます。「論理的」とは、Claim
タテのものをヨコにしたり、ヨコのものをタテにしたりするだけじゃない。ひとつの起点にこだわらず、いくつかの起点を柔軟に入れ替えながら、「つくって」「こわして」を繰り返して、もっともおさまりのいいアイディアを採用する。「グルグルアプローチ」は、単なるライティングの手法ではありません。ひとつの生き方なんです。 以前、英語のライティングクラスを担当していた頃、自分のクラスに二つのタイプを発見しました。私は、それらを心の中で「マニュアル型」「マイペース型」と呼んでいました。 これっ
トイレのドアを開けっぱなしで小便をしていたら、後ろで拍手がします。ウチの3歳の娘です。 「オシッコ?上手!上手!たいしたもんだよ!」 生まれて初めて「立ち小便」を褒められました。 ウチの娘はオムツ卒業に向けて、目下、トイレトレーニングの真っ最中。いつもジイちゃんバアちゃんに、「上手!上手!」とおだてられているので、きっとそのモノマネです。 今、一番のお気に入りは、『マーシャと熊』。ロシア語版オリジナルと英語版がYouTubeで見られます。それを、目や耳だけでなく、全身
かつてはそれほどマスクを意識しませんでした。している人を見かけても、「風邪が流行っているのかな」とか「花粉症の季節だなぁ」とか、その程度だったですよね。ところが最近、マスクの有無やかけ方がやたらと気になりませんか?なんだか、すれ違う人に見られているような気がする… それってディスコースです。クラスターが、社会的な空気にも発生するようなものです。 「空気」ってことばがあります。 くうき【空気】 ①地球上の大部分の生物がそれを吸って生きている気体。無色・無臭・透明で、地球全体
「ディスコース(discourse)」に注目した英語の読み方(クリティカル・リーディング)を紹介します。 「ディスコース(discourse)」って辞書で引くと、その訳語は「言説」とか「談話」とか、アカデミックでむずかしい。でも、私たちの身のまわりにあふれていることだし、普段、何の気なしにしていることです。たとえて言うなら、ディスコースとは「空気」の発生源。クリティカル・リーディングは、さしずめ「空気の読み方」です。 「空気」ってことばがあります。 くうき【空気】 ①地
ウチの娘は3歳半をすぎて、まだオムツがとれません。オムツを卒業することより、トイレの習慣がつくことの方が大切。自分でトイレができるから、オムツがいらなくなるわけだし… わかっちゃいるけど、そこには親の都合ってモノもある。 自分がシッカリある子週の初めは、いつも荒れ模様。「嵐の月曜日」と呼んでいます。幼稚園へ出発する前に大騒ぎがありました。 母:「すみっこぐらしのパンツ、かわいいよ!」 娘:「ヤダノ!布パンツ、イヤダ!」 母:「今日は布のパンツにしようよ!幼稚園の先生、きっ
偶然はコントロール不能。そんな偶然をことばで表現するとき、起承転結や原因→結果といった文章形式はよそよそしい。そこには「だから…」も「けれど…」もない。論理的な筋道もない。ただ、起きるときに、起きるところに、集中して起きる… 「偶然」がおもしろい3作品をリレー形式でつなげました。 まずは『マグノリア』という映画のイントロ部分。単なる偶然ではすまされない3つの話。 うす気味わるい偶然① 1911年11月26日の新聞記事。エドモント・ウィリアム・ゴッドフリー卿の殺害犯として、
子育てって思うようにいかないものですよね。幼稚園から帰ってくる娘が、最近多発する竜巻に見えます。さて、今日は何をしでかすのやら… 小さな大自然を相手に戦々恐々とする毎日です。子育てとは、「偶然」に対処すること。かねてより気になっていた「偶然」について考えてみました。 先日、妻がつぶやきました。 第1次産業の家庭は、子育て上手ではないか… 自然相手の仕事農業・漁業・林業と言えば、自然が相手。なかなか計画通りに事が運びません。台風被害で、その年の収穫がパーになる。海水温の上
noteって、オクリモノを可能にするvehicle(輸送手段・媒介)のようなモノではないだろうか?その「発想」「切り口」を、山下義弘さん(ドケットストア店主)の、『noteはたぶん、「贈与」でできている』という記事からいただきました。ありがとうございました。 これからみなさんに読んでいただくことは、以前から「書きたいなぁ」とか、「書かなきゃなぁ」とか、思っていたことです。でも、なかなかそのきっかけをつかめず、ずっと引き出しにしまっていました。 先日、noteのこんな記事に
みなさん、知らんがな問題ってご存知ですか?そんなの知らんがな!と言わないで、まぁ、しばらくお付き合いください。地味だけど、掘りおこしてみたら思いもよらないお宝の出てきそうな予感が…!まずは簡単に、その「論争」へと至る経緯をご説明いたしましょう。 なんとかする工作先日、書店で見つけました。お父さんのための工作ガイドです。 実は、家に3歳の女の子がいます。なんとかしなければ…ってとき、あるんですよねぇ。大好きなお母さんが帰ってくるまで、まだ2時間ある。テレビもユーチューブも見
普段、意識はしませんが、われわれは日本語的に考えたり伝えたりしているものです。それは、英語的な考え方・伝え方とはかなり違います。エッセイライティングと小論文作成が大きく交わり合うためには、「日本語モード」と「英語モード」の違いを理解する必要があります。「映画鑑賞型」と「個人参加型」というイメージのコントラストで、わかりやすく説明します。
これは、教科の枠組みを越えたライティングプロジェクトの提案です。『脱マニュアル小論文』で紹介されている高校生の作品を例に、同じテーマのエッセイライティングと小論文作成を同時進行させた場合のシミュレーションを試みます。英語と国語の文章指導。決して水と油ではなく、むしろ相乗効果が期待できます。
タテのものをヨコにしたり、ヨコのものをタテにしたり、表層的な操作に終始しない。ひとつの起点にこだわらず、いくつかの起点を柔軟に入れ替えながら、「つくって」「こわして」を繰り返し、もっともおさまりのいいアイディアを採用する。この方法を「グルグルアプローチ」と名付けました。