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睡眠に必要なのは「時間」ではなく「質」!

1.毎日ぐっすり眠れていますか?

たくさん寝ればいいって思っていませんか?
1日24時間のうち、睡眠時間が6時間ならば、人生の4分の1は寝ている時間。40歳ならば10年分、時間にすると87,600時間にもなります。
日本人の睡眠時間は世界と比べると短いと言われています。時間もさることながら、ぐっすり眠れているかどうかを調べた結果では、約半数の人がぐっすり眠れていない、と答えています。どうやら日本人は睡眠の状況が良いとは言えないようです。

2.入眠と覚醒をコントロールするホルモン

睡眠は体内時計によってコントロールされています。毎日決まった時間に目が覚めたり、眠くなったりするのはそのためです。夜になるとメラトニンというホルモンが分泌され、入眠を促します。このメラトニンは照明やスマホの画面の光によって分泌を妨げられますので、寝る1時間前から照明を少し落として、入眠に備えることが大切です。また、朝になると、副腎皮質ホルモンの分泌によって脳の温度が高まり目覚めます。この睡眠サイクルが毎日決まった時間ではなく、日によって違うと、体内時計の乱れから体調不良を訴える人が多いことが分かっています。実は休日の寝だめは「社会的時差ボケ(ソーシャルジェットラグ)」といって、かえって体調を崩しやすくなります。お休みの日も平日と同じ時間に起きることが望ましいのです。


3.睡眠のメカニズム

 睡眠中、脳が休止しているわけではなく、寝ていても脳は活動しています。ヒトの睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠で構成されていて、ノンレム睡眠では脳の活動は低下し、レム睡眠では逆に脳は活発に活動しています。この2つの睡眠状態(約90分)を1セットとして交互に繰り返し、朝目覚めるまでに5−6回現れます。眠りにつくとノンレム睡眠から始まります。徐々に睡眠が深くなり1時間ほど経つと、眠りが浅くなりレム睡眠へと移ります。その後、深い眠りのノンレム睡眠に入り、またレム睡眠へと移行し、睡眠後半になるとレム睡眠の割合は増加していきます。レム睡眠は睡眠の全体の約20%を占め、夢を見るのはこのレム睡眠の時間が多いようです。

また、脳は活動していますが、身体の筋肉は緩んでおり、「身体の睡眠の時間」とも呼ばれています。これに対し、ノンレム睡眠は脳の活動は低下しますが、筋肉の緊張は維持されているため「脳の睡眠の時間」と呼ばれます。このレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが整ってこそ、疲労回復のための質の良い睡眠といえます。

4.質の良い睡眠をとるためには

・毎日決まった時間に寝て起きるようにしましょう。
・寝る1時間前からはスマホの画面を見ないようにしましょう。
・湯船に浸かって、体を温めましょう。
・入眠前の少量のアルコールはナイトキャップ(寝酒)として睡眠導入に役立ちます。
・眠りをうながす、睡眠ホルモンのもとになるアミノ酸が多く含まれている食品(乳製品、肉類、魚類とくに青魚、大豆製品、バナナ、玄米をとりましょう。
・日中、適度に活動や運動をしましょう。

【参考文献】
・厚生労働省:「眠りのメカニズム」、e-ヘルスネット〔情報提供〕、
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html (閲覧日:2023年2月10日)
・公益財団法人 健康・体力づくり事業財団:「睡眠」、公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
https://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/chishiki/sleep/index.html(閲覧日:2023年2月10日)

【執筆者プロフィール】
小池ゆみえ
「体は食べ物以外からはできていない。食べ物を変えれば体は変わる。」栄養の力でたくさんの人を健康にしたいと本気で思っている管理栄養士。その思いを小3と4歳の子供に絶賛発揮中!