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臨月3日前に死産した話⑯~メンタル強めの私、元気が出なくなる~

身内を亡くしても気高に働いている同僚を見てきて、「私だったら同じように働けるだろうか?」と思っていました。

そして、まさに自分の子どもを亡くした私は…。

※本記事は、過去の回想になります。リアルタイムではありません。※

こんにちは。アラサーでワーママ"あおのうさぎ"です🐰。
心が元気な方、余裕のある方は、読み進めてください

~第15話はコチラ~

産声のない出産、その後

◆家族全員、休みの日

死産して約半年が経過しました。

部署異動のために行っていた、前部署の引継ぎが完了。
翌日はちょうど休日でした。
夫も娘(5歳)もお休みです。

私はふたりの前で、朝から泣いていました。
わんわんと子どものように、声を上げて。

泣きたくて泣いているわけではありません。
自然と涙が出てくるのです。

もう心は乾いているのに、次から次へと涙が溢れ出てきました

私は家族の前で言いました。
「もう仕事を辞めても良い?」と。
すると夫は困った顔。
返答ができずにいる様子でした。

私は仕事を辞めたい訳ではありません
自分の心を安定させるために、すべてを放棄したいような、そんな気持ちだったのです。

でも夫は「…。」と返答なし。
心に寄り添ってもらえない気がして、次々と涙が出てきました。

すると娘がこう言ったのです。
「良いよ!」と。
私はこの言葉が欲しかったのだと思います。

すると夫は困った顔で、「辞めてどうするの?」と現実的なことを聞いてきました。

私は全く答えられませんでした。
次のことなんて考えられる訳がないからです。

すると娘が「ママは休憩するの!」と言ってくれました
またしても私が欲しかった言葉。

以心伝心とはこのことか、と思いました。

その優しい気持ちが嬉しくて、娘を力いっぱい抱きしめました

味方になってくれた娘の前で、もう一度、夫に問いました。
「なぜ辞めても良いと言ってくれないのか?」と。
最終的には、なし崩し的に夫の承諾を得ました。

◆誰にも分かられない苦しみ

死産後、すぐに復帰してがむしゃらに働いてきました。
一秒でも動くのを止めると、死産の苦しみがフラッシュバックするからです。
何かをしていなければいけない!
そのような思いで働きました。

完全に気が狂ってました

死産後6週間の産後休。
復職時に新しく配属された部署で、夢中になって働いたのにもかかわらず、5ヶ月で異動の辞令。



きっと普段の心理状態の私であれば、心機一転、頑張れたのだと思います

私は過去に6回異動を経験しています。
業界をまたぐ異動もありました。
その度に自分を奮い立たせてきたからです。

でも…いまは事情が違います。
ギリギリ生きている”という状態の私には、新しい環境でイチから頑張るというエネルギーは到底ありません
その負荷に耐えられそうにありませんでした。



どうしようもなく苦しくなって、一日中泣きました。
会社は、誰も私の気持ちを分かってはくれないのだと。

泣きすぎたのか、熱が出ました。
それでも構わず泣きました。
37度。そして38度と上がっていきました。

その日は、丸一日、ふとんの中で過ごしました。

娘からは「寝てても良いからね」「ゆっくりしてね」と声をかけてもらいました
優しい子に育っているのを目の当たりにして、さらに泣けてきました。

◆元気が、でない

実は、この記事を投稿するかどうか、ずっと迷いがあったので、書いてはいたものの数ヶ月経ってしまいました。

私は、体育会系の会社に10年以上在籍しています。
ずっと人よりメンタルは強い方だと思って生きてきました。

しかしながら”死産”という悲しい経験したことで、完全に心が壊れてしました
妊娠・出産後のホルモンバランスが崩れていたことも影響していたのだと思います。



以前までは、どんな環境に置かれても、やる気に満ち溢れていた私が、「どうやったら元気になれるのだろう?」そんなことばかり考えるようになりました。

元気が出ない」
生まれて初めての経験
でした。

生きていくだけで、そして自分と娘の心のケアをするだけで精一杯。

「働くことは、元気が無いとできないこと」なのですね。
そのことに初めて気が付きました

幸いなことに、うちは夫がバリバリ働いているので、私が働かなくても贅沢しなければ、生活はできます。
会社側と相談し、しばらく休職させていただくことになりました。
「会社のことは気にせず、ゆっくり休んでね」と言ってもらえました。

この話の続きは、書けるかどうか分かりません。
書きたいことを書きたいタイミングで、投稿すると思いますので、また見かけたら寄っていただければと思います。

最後に

妊婦の50人に1人は死産を経験すると言われています。
その1人1人、事情は様々です。
でもまさか私がその1人になるなんて、思いもしませんでした。(全員そうだと思いますが。)

もし本記事を読んでくださっている方や周りの方が妊娠されているのなら、どうか元気に赤ちゃんが生まれますように!と心から願います。

でも、もし似たような経験をされている方がいるのなら、「ひとりじゃないよ。」そう伝えたいです。
どうかご自身の心と体を大切に、お過ごしください。

最後までご覧いただきありがとうございます。
Have a good day!
ではまた明日♪

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