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うたかたの夢(詩)

 

 長いようでいて過ぎて見ればそうでもない夢を見ていた
 とても面白い夢だった
 目に映るもの
 耳に届く音
 触れ合う感触
 心に浮かぶ数々の思い
 全てが眩しくて
 くすぐったくて心地よい
 そんな夢を見ていた
 夢の中で泣いた事
 笑った事
 怒った事
 悲しく思った事
 実に忙しかったけれど
 過ぎてみると愛おしい
 案外幸せな夢だった
 これらの記憶を携えて
 いつか故郷へ帰る
 その日まで
 夢よ醒めないでいて
 うたかたの夢の中
 全力で全てを感じていたい
 幸せな夢だった
 夢から醒めるその時に
 そんな風に笑えるように

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