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デザイナーにロゴと名刺を作ってもらったら、色々と勉強になった話

中小企業診断士のフクダユウコです。
2023年4月に独立開業して、やりたい仕事を全部引き受けていたら、名刺の種類がえらいことになっていました。

詐欺師みたいな名刺の多さ

それぞれの名刺を5,6枚だけでも30枚以上になってしまうので、名刺入れは常にパンパン。先日ついにスナップがぶっ壊れました。

にも関わらず…お気づきでしょうか。
さんざん悩んで決めた「リッカ・コンサルティング」という屋号の名刺がなかったんですよ。

というわけで、今回はロゴと名刺をプロのデザイナーに作ってもらった話です。


おそれながらもデザイナーにお願いしてみる

上の記事の通り、なんとなくロゴのイメージはあったものの、デザインに関しては素人なので、なかなか手をつけられずにいました。
日頃仕事で「ブランディングやロゴは大切ですよ」って話をしているのに、自分のブランドロゴがなきゃ、説得力がありません。
遅ればせながら、プロフィール写真をお願いした縁もあり「小宮制作室」のデザイナー・小宮浩典さんにロゴ制作と名刺デザインをお願いしました。

予算に悩む

私も何社かのブランディングデザインに関わったことがありますが、ロゴ制作とかブランディングをデザイン事務所にお願いした場合の価格って、ものすごく幅があるんです。
某有名デザイン事務所に、中小メーカーのリブランディングを打診したら「一式2,000万円から」と言われてひっくり返ったことがあります。
一方、最近はフリーランスが破格でデザインを請け負うサービスもあり、デザインの予算感は本当に見当がつきにくいです。
小宮さんは友人の旦那さんということもあり、「ご予算の範囲で作りますよ」と言ってくださったので、あまり出せないけど、安すぎるのも失礼だし…と色々悩んだ末
「じゃ、じゃあ、ロゴデザインと名刺で、10万円くらい…あまりにも相場と違っていたら教えてください!」
ご快諾いただきました。

デザインのイメージを伝える

小宮さんは元々私の仕事や性格をご存じでしたので、最初からコミュニケーションはしやすかったです。私はよく「Webサイト作成は知り合いに頼むな」って言っているのですが(大体失敗する)、デザイナーはある程度「人となり」を知っている人のほうがやりやすいなと思いました。

まず、ロゴデザインをしていただくにあたって、自分の期待するイメージをまとめてみました。ちなみにロゴというと「ロゴマーク(シンボルマーク)」と「ロゴタイプ(文字デザイン)」があるんですが、今回お願いしたのはロゴタイプの方です。

【文字】 RICCA CONSULTING
【ターゲット】中小企業の経営者、自治体など
【使い道】名刺や、資料作成時にロゴタイプとして使用
将来的にはWebサイトにも使用予定
【与えたいイメージ】
・中小企業診断士としての「信用」「きちんと感」を出しつつ、「アクティブ」で「明るい」イメージ
【色のイメージ】
・レモンイエローと補色・または類似色の組み合わせ

よく、中小企業の方から「デザインをお願いしてみたんだけど、でてきた案が、なんかイメージと違うんですよね~」というご相談を受けることがあります。
その場合は、最初に「どんなイメージの商品を作って欲しいのか、どんな目的で使うのか、どんなデザインを良いと思っているか」などの情報が、デザイナーに伝わっていないことが多いです。事前に「ヒント」を多く渡しておいたほうが、デザイナーも的を絞りやすくなります。

デザイン案を選ぶ

早速、小宮さんからいくつかのロゴタイプ案が送られてきました。
たくさんあるんですが、主なものを載せますね。
(小宮さんからは、諸々掲載許可をいただいています)

モダンな感じ
ちょいトラディショナル
シュッとした感じ

名刺や、講演資料などに小さく表示されて読みやすいデザインが良いと思ったので、Aをベースにお願いしました。

色味を選ぶ

次は色選びです。最初は「文字はレモンイエロー、ベースの色は補色(ブルー系)」と決めていました。上の写真のように青やピンクのベース提案もあったのですが、「青地に白」は行政がよく使いたがる色で目立たないなと思いました。また、フリーランスで女性なので「ゆるふわ系なんちゃって専門家」に見られてしまわないように、ピンクは避けることにしました。(個人的には好きな色なんですが)

小宮さんからは、青系色バリエーションの提案が

悩むね

これは悩みました。好みの色で言うと一番右側の上から2番め、3番めなんですが、この色の組み合わせロゴって世の中にたくさんあるんですよね。IKEAとか。

ブランドの「意味」を振り返りながら決める

ブランド・屋号・ロゴには「なぜ、こうしたのか」というストーリーや裏付けが必要です。好みだけで決めたら失敗するなと思ったので、「リッカ」という名前の意味をもう一度考えてみました。

RICCA→イタリア語で裕福という意味。中小企業診断士はクライアントに「利益を出してもらう」ことが仕事なので、文字の色は金をイメージするレモンイエロー
リッカ→「立夏」にも掛けている。5月上旬の若葉のころ。地の色は、青空や若葉をイメージするような色

というわけで、一番右上の、少し緑がかった青にしてもらいました。
他にも文字の間隔調整など細かく提案していただき、文字の並びだけでも、こんなに奥深いものか!と驚きました。

名刺デザインを選ぶ

並行して、名刺のデザインです。こちらも色々なデザインを提案してもらいました。地の色があるタイプや、ロゴを独立させるタイプなど

地の色がついているタイプ
ロゴが独立しているタイプ

同時に、名刺の文字部分のフォントを選んだのですが、それまで私は、
「デザイナーさんって、フォント(字体)のバリエーションを沢山持っていて、ユニークな書体で提案してくるんだろうな~」と思っていたのです。

ところが小宮さんによると
「名刺に使う日本語のフォントは基本、明朝かゴシックの2種類と、そのバリエーション(メイリオなど)」とのこと。
確かにビジネス名刺で奇抜な書体を使っていると「あ…」って思うことがありますよね。

とはいえ、普通のゴシックや明朝だと、なんだか硬い印象になってしまう。
結局、名刺デザインは3案、フォントは角丸ゴシックという、少し柔らかさのある書体にして、若干ヨコ長に変形させることで堅苦しさを除いてもらいました。
(こういう細かい修正を提案してもらえるところ、さすがプロのデザイナーさんだなと思いました)

Webの色と印刷の色は違う

ここまで、小宮さんとのやり取りはすべてメールです。
「名刺のサンプルを送りますから、色を見てください」
届いた名刺を見てちょっとびっくり。色がWebで見たものと違う。

これが元のデザイン
これが届いた名刺

今回のような中間色の場合、Webの色と印刷した色が大きく違ってしまうことは、よくあるんだそうです。Webの色に寄せるよう、発注の色を調整してもらいました。

あれ?

元の色に寄せてもらったんですが、今度はなんだかぼんやりした色合いになてしまいました。白ヌキの名刺であまり地の色が薄いと、名刺読み取りアプリがエラーになることも。そこで、
「色はあえて少し青を強いままにして、白枠を付けて軽さを出してみましょうか」と作り直していただきました。

実物はもうちょい緑っぽいです

これはいい! 気に入りました。

あとはロゴなどのデータ、ロゴのガイドラインなどをデータで共有していただいて完了です。
何度もデザイナーさん負担で印刷していただいて申し訳ない…と思いましたが、そこはデザイナーとしての矜持なんでしょうね。

実際にできあがった名刺をお渡しすると、皆さんから
「この名刺いいですね!」「デザインがかっこいい!」
などとお褒めの言葉をたくさん頂きました。

実際に自分でデザインをお願いしてみて、なるほどと思ったことが沢山ありましたので、皆さんの参考になれば幸いです。

これがWebで使う基本ロゴ




私の開業の経緯はこちら

マイナビ農業で、私の開業についてご紹介いただきました!



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