『ワンダリング・ノート』 Episode.8
ダン:「レナ・テノール?」そんな奴もいたか・・・この俺を挑発しているような名前だな。だが、どうやってこの俺の能力から抜け出した?
レナ:私にトドメを刺したつもりで、ペラペラと自分の能力を喋るような「ずば抜けた知性」が裏目に出たわね。さあ、「トムの記憶」を返してちょうだい!
ダン:図に乗るな、小娘が。お前はまだ、俺の「セカンド・ミラー」の範疇だという事を忘れるな。
ルナ:ターゲット80%視認。捕縛準備。
ダン:なるほど・・・大した奴だ。俺の「セカンド・ミラー」の中から並行世界の自分を纏って自在に操るか。まあ、同じ「鏡の世界」の恩恵を受けているからできる芸当・・・。
ルナ:完了。Mirr-404-「ミル フォーラヴフォー 」
ダン:む!!
ルナ:「Ro-404ΔΣ-om」転移完了。これより捕縛する。
ダン:馬鹿が・・・この俺を「千視鏡」に覗かせるという事が、何を意味するか・・・身を持って知るがいい。
"Parallel Mirrors"
「パラレル・ミラー」
ダン:「千視鏡」のおかげで、この俺の能力値も跳ね上がっている。今度こそ逃がさん・・・お前らは、この「無限の鏡」に囚われて未来永劫彷徨い続け、己の本質を知り絶望するのだ。その後で、「ゴールデン・アックス」についての記憶も根こそぎ奪ってやろう。
ルナ:・・・。
ダン:鏡の彼方へ飛ばされる前に、この俺を侮辱し、追放した永霊鏡に伝えておけ。おかげで、「別の世界の帝王」になれたとな!!
ルナ:やはり・・・あなたは・・・永霊鏡の・・・
レナ:(ルナ、私が合図をしたら・・・あの言葉を・・・)
レナ:(今よ!!)
ルナ:・・・"Lun-a-te-nor"・・・!!
ダン:ぐっ!! そのスペルは・・・!!!!
トム:ルナがいない!! どこへ行ったんだろう!?
チャーリー:・・・この鏡は・・・!!
トム:小さな鏡だ・・・何か文字が書かれている。「OVER」??
チャーリー:・・・いや、それは違う。文字通りに「飛ばされた」んだ。
トム:どういう意味ですか?・・・はっ!! 鏡の中に映っているのは・・・!!
トム:ルナ!! どうしたんだ!? なぜそんな所に!!
ルナ:任務失敗・・・。あなたを、監視できなくなった。
トム:は? 何の事? 何を言っているんだ!?
ルナ:マスターマインド・・・D.A.N---私と・・・レナの力で・・・退けた。シカシ・・・私ノ・・・ダメージは・・・限界・・・越え・・・。
トム:しっかりするんだ、ルナ!! 早くそこから出て、こっちに来るんだ!! チャーリーさん!! 早くここから出してあげてよ!!
チャーリー:トム、その鏡の中に手を入れるんだ!! 彼女の手を掴め!!
トム:ぐっ・・・割れた鏡の破片が腕に・・・ルナ!! さあ早くこっちへ!! もうちょっと・・・そう・・・手を掴んで!!
ルナ:・・・トム・・・。
トム:え!?
ルナ:"zy-vhvy-te-nor"
トム:え!? 何? よく聞こえないよ!!
ルナ:xxxxxxxxx-----------
トム:うわっ!!!!???
チャーリー:危ないっ! トムっ!!
「タイム・ホイール!!」
チャーリー:うう・・・記憶エネルギーが、限界か。・・・トム、何か鳴っているぞ!?
トム:タブレットに・・・また文字が!! でもそんな・・・これは・・・!
トム:ルナーーーーーーーッ!!!
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