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【読書感想】ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

こんばんはー!20代の高校教師わやです。

また本を読み切りました。

山口周さんの著書は2冊目で、『ニュータイプの時代』以降ファンになっています。ほかの本も読みたいのですが、それはまたの機会で。

本書は3つのパート、
1.私たちはどこにいるのか
2.私たちはどこへ向かうのか
3.私たちは何をするのか

から構成されており、1.で現状を分析し、2.でビジョンが示され、3.で新たな思考・行動様式が提案されています。

その中で、「ヒューマニティ(人間性)」がキーワードとなります。

それぞれのパートをまとめようとしても拙く価値のない文章にしかならないので、端的に感想を述べていきたいと思います。

①積み立てNISAのドルコスト平均法は20年後僕を勝たしてくれるのか!?

いきなり本の内容についてではないのですが、僕がやっている積み立てNISAのドルコスト平均法が心配になりました。

本書によると、現代社会は既に「物質的不足」をほぼ解消した世界であり、幸福度も上昇している。一方で、GDPの成長率は低下しており、これは日本だけでなく世界を見ても同じ。古代から2100年までを見ると、1990年にかけて常に右肩上がりだった成長率が、その後人類史上初めて低下しているとのことです。

インデックスファンドをドルコスト平均法で積み立てている僕の積み立てNISAは「全世界は今後数十年にわたって経済成長を続ける」というのが前提となっているため、その前提が破綻するのではないかと怖くなりました。

実際、「物質的不足」を現状生きていて感じることはありません。需要の飽和が起こってきます。それでもなお経済成長を現在の延長線上で進めるとなると、企業努力としてはマーケティングにより、必要以上に消費させることが考えられます。しかし、昨今SDGsと言われるようにサステナブル、持続可能性が重要視されています。必要以上の消費や無駄遣いは倫理的に受け入れられません。

②「いま、ここ」を人間性を大事に生きる

現在の世界では多くの人が抱えていて(普遍的)、解決が簡単(難易度が低い)な問題の多くが解決されてしまいました。だからこそ僕たちの幸福度も上昇しているのだと思います。

とはいえ、実感としても「もう世界には問題がないな」とはなりません。これは少しの人しか抱えていない(普遍的でない)問題や解決が難しい(難易度が高い)問題はまだいくらでも存在しているからです。「経済合理性」という言葉があるらしく、
少しの人しか抱えていない問題は、解決してもお金にならないから誰も解決しない
解決が難しい問題は、大金をつぎ込んでも必ず解決できるとは限らないから解決しない

のように、合理的に考えて解決に向かうコストとリターンが合わないものには手が出せないというのが市場原理のようです。

しかし、だからといって解決しなくて良いわけではありません。ではどうするか?「金銭的報酬」ではなく、「人間性に根ざした衝動」をモチベーションにしましょう。つまり「やらずにはいられない」この感性を持っておくことが大切なのです。

今後問題となってくるのはおそらく「希少」なものであり、市場が解決してくれません。しかし普遍的な問題はほぼ解決されているので、そこに必要な人手も減少していくと思います。

であれば、希少な問題を見出し、解決に向けて行動できる人の価値が高まるはずです。
希少な、「やらずにはいられない」と感じる感性を磨くには、やはり今の教育現場のような、(言葉は悪いですが)「個人の好奇心を黙殺し教科書通りの内容を一斉に押し付ける」教育は好ましくないと思います。
「いま、ここ」で自分がどう感じるかを大切にして毎日を生きる必要があります。

③箕輪厚介はまさに未来のビジネス(コンサマトリーなビジネス)の体現者に見える

人間性に根ざした衝動をモチベーションとした、サステナブルな未来のビジネスは、これまでの未来のために現在を手段とするインストゥルメンタルなものではなく、瞬間的に現在を楽しむコンサマトリーなものだそうです。

仕事が辛く嫌なものではなく、遊びに近いものになり、仕事そのものが目的化していきます。だからこそ、自分の好きや得意を見つけて「やらずにはいられない」状況を作れる人が強いんだと思います。

これを読んでいて、幻冬社の箕輪厚介さんってまさにコンサマトリーな働き方をしてるなと思いました。Twitterを見ていると、最近はサウナにどっぷりハマっていて、サウナを楽しむためにサウナ自体を自分で作ったり、雑誌を作ったり、フェスティバルを開いたりと、もうめちゃくちゃです。完全に金銭的報酬でなく衝動に駆動されています。それが熱狂的なサウナ好きの人たちに応援されて、アツイコミュニティができているみたいです。結果的には約3000円の雑誌も完売し、メルカリで元値以上でやりとりされているそうで、ぶっとんでるなあと感じます。

まとめ:未来のために今を手段化せず、今のために今を生きよう

今、「やらずにはいられない」ことができていますか?自分は何が好きで、得意で、関心があるか、自分で知っていますか?

「人生を見つけるためには、人生を浪費しなければならない」

という言葉があるそうです。今自分が何をしたいか分からない!という人は、とにかくなんでもその瞬間の衝動に応じて生きるのが良いんだと思います。僕もそうです。まだ人生の命題に巡り会えていないと思います。

気になったことはなんでもやって、とにかく楽しい!と思える毎日にしていきたいですね。結果はその後ついてくる!と信じて。

それでは今日はこの辺で!

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