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短歌まとめ

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短歌の投稿まとめました。 ちなみに「ついったー短歌」というのは毎回診断メーカーというサイトでお題をもらって、それを織り込んで詠む短歌をタイムラインで垂れ流している…というもので… もっと読む
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2018年9月の記事一覧

(短歌)連作「嘘それからにおい」

当然と思うのが日々 さよならは後ろからくる速度 かみなり

みんなして咲くなんて嘘 いちめんの香りは春のカモフラージュで

ばれてるのかなあ 這い出て見た朝に空を映すの昨日の雨が

独白も滑走もなく鳥たちは空に心を奪われて飛ぶ

せきばくの わたつみの深い青の中小さく尖る白い灯台

二足歩行 鉄のかたまり 寄る辺ない感情曲線テノールな船

風がくる 星も来ている 濡れている死んでく者を抱き

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短歌に対するイメージ



短歌に対するイメージ画。
真ん中が普通にしゃべること、で、下が「短歌作る」に対するイメージです。
#短歌 #tanka #創作

(連作)スイーツ短歌作ってみた

アイスクリーム!!鳩たちみんな飛び立った流出っての愛の本分

チョコレート・シティ作るよ指先でコントローラー操る神より

泣いたから弔辞ずぶ濡れキミたちが逆さまになれメロンソーダ

夜海上火災ぼくらは無事だったゲームの続きに置くクリスピー

ウエハース帽子を脱いだおじさんが浴槽入りあふれ出す愛

砂糖菓子でさよならをするたましいの単純明快聖なるよくぼう
#短歌 #創作

未来九月号

訳もなくグリーンピース缶屠る悪天しばし口内に置く

燻されて燃える花の香飲み込みし一つ目巨人の故郷を思う

愛らしさ詰め込みしものに白い下着履かせ懐かせ女というもの

蓋付きの水槽の中閉じ込めた炎未だ山を海を見つめる

シックスティーン未満しっぽがふたつある馬駆け抜ける校舎、ひかりの

動物の香りの満ちる口内を真水で濯ぎ花々で満たす

生活も戦争であると聞こえしかクサカゲロウは葉に食い下がる

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未来八月号

幼児性万能の鼻鳴らそうか常緑の葉に吾をなぞらえて

「微笑みはいらない」と告ぐ炎天にカナカナ震えていたとは知らずに

幼児の肌やわらかく生命の角ひっそりと不知火に立つ

細分化出来るだろうて険悪のナイフ、右手はシリコンの匙
※誤字訂正しました…。嫌悪(けんお)ではなく険悪(けんあく)でした。すみません。

ある意味で死、春は今日薄曇るまだ知らぬなんて言い張ったつもり

青萌える山にまだ雪大き過ぎ皐

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未来七月号

食物の帰路としてある血液の流れたゆたう臨月の十

「黒子など要らない」と告げし半月のち視線はつまり他人の空似

暑くなりて上着を捨てる未だ来ぬ海岸開きを思う日中に

答え乞う、たがいに乞うは過ぎて後音残る骨のごとくに寂しい

僕なりに傷つくこととは深く、それは深く雨の打つ曲がり角

いつの間に仲良くなりしあの子らの航路(ライン)経てくらき肉体白し

調律を終えて浮く間の顔可愛くズルズルと来る音律の

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未来六月号

考えぬままに着きたり自宅いま生命維持の光放ちつ

間違えて叱られる時わたくしは延長線上にある多分、草花

うつつには不死が溢るる蘇りのサイクル七日物も形も

仲良しになる瞬間がいつも嫌地図なし男が口笛を吹く

晴れの日が多く皐月の光光が溝から溢れ止まらぬ幼

積雪は確かに深く楽しさを想えば今は三日月の顔

春想う心地で人を想う時演目寄り添う一人のごとく

※曲れる谿の雅歌欄
いつも選歌ありがとうご

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うたよみんでも短歌を詠んでいます

https://www.utayom.in/users/2165

2015年(多分)くらいから始めて、まだ穂村弘も岡井隆も未来も万葉集も知らなかったころからの短歌です。