見出し画像

抑うつ症状が強いとき、全力で現実逃避する~逃げるが勝ち~

 うつ病患者にとって朝は辛い。デフォルトで鬱々とした思考が湧き出てくるのだが、目が覚めて現実に引き戻される朝は、それが一層強烈になるのだ。毎朝、ベッドから出たくない気持ちを押し殺して起き上がり、カーテンを開けるのだが、空が青ければ深く沈んだ気持ちを投映されている様で悲しくなるし、天気が悪ければそれだけで心が抉られるように感じる。そんなクソみたいな気分とまともに向き合っていると、一日中塞ぎ込んでしまいかねない。だから僕は全力で現実逃避する。

 現実逃避というとネガティブなイメージがあるかも知れないが、デフォルトで湧き出てくる鬱々とした思考を止めるには有効な方法なのだ。僕の場合はジムに行くか、創作をするか、動画を見て現実逃避している。自分なりに没頭できることなら何でも良い。まぁ、鬱が重いときは、とても没頭出来るほど集中力は続かないのだが、気休め程度でも現実逃避する時間を設けた方が精神的には楽になる。僕がおススメするのは運動だ。抑うつ状態で運動するのはかなりハードルが高いが、その分高い効果が期待できる。血流が良くなれば思考もクリアになって考えが整理されるから、健康な人にもおススメできる。

 僕は週に二回、朝イチでジムに行き、90分くらいトレーニングする。
トレーニングして酸欠状態になると、呼吸をすることに集中せざるを得なくなる。そうなれば、余計な思考が巡る余裕はなくなり、鬱々とした思考が湧かなくなってくる。効果はそれだけではない。身体を動かすことで脳内麻薬(セロトニン;神経伝達物質のひとつ。幸せホルモンと呼ばれる)が分泌されるから、うつの症状がいくらか緩和される。うつ病患者はセロトニンの分泌が少ないと言われているから、分泌を促すことは病気の改善にも有効だろう。さらに、トレーニングした日は食欲も睡眠欲も湧きやすくなるから、しっかりと栄養も摂れるし、いつもより上質な睡眠をとることが出来る。その結果、脳疲労が解消してうつの症状が緩和される、かもしれない。

 うつ病を患っていると、次から次へと鬱々とすることが頭をよぎるのだが、それらをまともに受け止めてしまうと、不安や焦りが増すばかりか、人並みに生きられない自分がどんどん嫌いになって、ますます気分が落ち込む。嫌なことばかり考えるから脳が疲弊して、負のスパイラルに陥る。そうならないためにも、ネガティブな思考を自動的に切り離せるようなことを見つけておくと、幾分か過ごしやすい。運動することも動画を見ることもシンドイのなら、温かい格好をして寝逃げするのでも良い。気持ちが落ち込むことから離れて、脳を休ませることが大事だ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?