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【前回のあらすじ】三宅つの、バランスをとる。

おれだ。自作をまとめるのも久しぶりに感じるが、たった数日前だ。おれも随分変わった。鍛え直された、と感じる。まだニンジャみたいにはいかないが、おれなりにこの戦場で戦えるとわかった。慢心はしないが自信がついた。なによりだ。シリアスになりすぎると死ぬから、肩の力は時々抜かないとな。リラックス、リラックス。気分転換も大事だ。

さて、そういうわけでおれの作品のまとめだ。十三発目から十八発目までを見ていく。三日早く最初から参戦してりゃ、六×四=二十四発でちょうどよかったんだがな。まあいいや。

十三発目。

まず画像を見て欲しい。明らかにニンジャだ。もしくは自分をニンジャだと思い込んでる狂人だ。マズダ兄弟のようなあほではなく、シリアスだ。こんなやつに睨まれたら失禁するか、少なくとも距離を置くだろう。まるでティピカル=サンだ。背景もかなりネオサイタマだ。

で、この小説は「異世界転生もの」だ。そう銘打ってツイートしたせいか画像のせいか、妙にビュー数は多い。おれの候補作では天狗以上だ。マッポーの世で人が死ぬ。撃たれたやつは何をしでかしたか知らないが、地獄かどこかへ輪廻転生するだろう。それだけならよくある皮肉な小ネタ、アンタイ・異世界ものだが―――画像をもう一度見て欲しい。明らかにニンジャだ。

まさか、彼はニンジャソウルがディセンションし、ニンジャ(憑依ニンジャ)になるのでは? それはそれでジゴクだろう。異世界、異界、魔界への転生だ。いや、これはニンジャスレイヤーの二次創作ではない。はずだ。撃ったやつは何者だ? あの棺めいた機械は? オマークのように夢を搾取するのか? それなら一人でも多く回収した方が利益になる。鉛玉を食らう選択肢など与えたのは? 謎がこの時点で多い。考察のしがいがある。

異世界転生がこんなにも溢れ返っているのは、なぜだろう。一昔前は転移だった。チートを得て、ハーレムを作り、簡単にのし上がっていく。古式ゆかしい夢物語、お伽話だ。ファンタジーの効用、現実逃避の露骨で典型的なやつだ。需要があり、売れる。夢と妄想がカネになり、同じようなのが増える。メガネの魔法使いの話だってそうといえばそうだ。作者は異界の夢物語で一躍セレブになった。おれたちだって、という夢は誰しも抱くだろう。だが……

……奥ゆかしくないからこれぐらいにする。始めに言葉ありき。コトダマは現実世界に強い影響を及ぼす。良くも悪くもだ。使い方には気をつけよう。

十四発目。

考えすぎて右に寄ったから思いっ切り左に振った。ニューメキシコのweb荒野電子馬に乗った男が駆けていく。襲い来るのは荒縄で縛ったスマホを振り回す電子原人に、腐食性の猛禽ツィツィ鳥。男は#=ハッシュタグをスリケンめいて投擲し、奴らを撃退する。「西部劇」や「背後で爆発メソッド」を使ってなかったので、noteやTwitterを使ってる現状を混ぜ込んでハチャメチャにやった。スカッとした。

ただ……この#とは結局、なんだろう。スリケンに例えたが、よく見ると八つの線が飛び出している。日本語では井桁とも呼ぶ。井戸の枠組み。深い井戸。散らばった情報をつなぎ合わせる記号。トリイ・ゲートのようにも見える。そう、四つのトリイが合わさったかのような・・・・・

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十五発目。

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……おれは何の話をしていたのだったか。そう、渾沌の話だ。
これは神話であり寓話であり、何らかの兆しだ。あの寓話とあの神話をリミックスした。原初のケオスから何が生じたか。何事も融合、習合、交流、異なるミームの衝突から新しいものが生まれる。有性生物は両親の遺伝子のクロスオーバーで生まれる。生物は内外で情報をやり取りする。

穴とはなにか。人の賢しらと解釈されるが、ものいわぬ渾沌にものいう口を、インプット・アウトプット能力を与えればどうなる。SNSを与えれば。
無限にパルプを生み出し続けるこの逆噴射プラクティスは、SNSは、インターネットは、パンドラの箱(壺)ではないのか? 希望とは? その次には? 剣の光は何を意味する?

画像は原始の洞窟芸術だ。もとあった岩の凹凸を利用して、立体的な壁画を生み出した。何をもって、どう描くか。描くとはなにか。それを問いかけてくるようだ。

ところで、おれの作品にはまともな女が出てこない。ジゼバー婆さん、アニー・ドギーバッグ、全裸の弁財天。どれもヤバイ。この作品の「姉」はどうだろう。まともに見えるが、弟と二人で童話めいた旅をしてる時点でまともでもなさそうだ。

十六発目。

左に戻した。時事ネタのギャグだ。YouTubeでやってたスペースコブラを見ていて思いついた。こいつを禁酒・禁煙・禁殺にしたらどうなるかと。また『魁!!クロマティ高校』がアニメ化した時、強面の不良たちがタバコを規制されて大真面目に飴を舐めていたので、あれを真似た。ハードボイルドでダンディなまま、平和でアホっぽくなった。アキバ文化も1世紀経てばタフな男たちの伝統文化として根付くかもしれないな。

なおハロウィンにあわせて鬼太郎でも西洋妖怪編をやってるが、キメると血中百合濃度が急上昇して心臓発作を起こしそうになる。ヤバイ。

十七発目。

ゆうめいな小泉ハーンではなく、ラフカディオ・ハーンだ。実は彼が小泉八雲を名乗るのはまだ先の話だ。彼が江戸時代の殿様の霊に出会う。あり得ないことだ。当然彼の著作にもない。だがこれはパルプでフィクションだ。

このハーンは物騒な妖怪猟兵ではなく、単なるジャーナリストで英語教師だ。しかしアイルランドとギリシアの血をひき、隻眼で幽霊を見る彼だ。
シンシナティで黒人と結婚し、ニューオーリンズでクレオール文化に触れ、水泳が得意なタフな男だ。きっと幽霊を目の前にしても好奇心が抑えられないだろう。

彼は茶道のタツジンたる松平不昧によって異界の茶席に招かれる。そこは異界への入口、神仏と亡霊、海と陸が出会う洞窟だ。何が起きるかな。猿田彦は潜戸で生まれた佐太大神と同一ともいうし、違うともいう。天狗に似ていてひかる。天孫降臨を導き、海で死んだ。異界への先導者だ。

「小泉ハーン」シリーズでも、ぜひ松江での冒険を描いて欲しい。おれも行ったが、風情のあるいい町だ。黄泉平坂もあるという。出雲は神秘に満ちている。なおウィキペディアで「不昧が財政を悪化させた」とあるのはウソだ。彼はポケットマネーで茶器を買い集めていた。

十八発目。

ラブコメ、セカイ系、と言っていいのか。クラスメートの「彼女」を見ている男の視点だ。彼女は空想癖があり、アンニュイだ。彼女は言う。「幼馴染が宇宙人に連れ去られたのを見た」と。おまえは信じるか?信じないか? 彼女の夢や空想ではないのか? それとも本当か? あるいは彼女になんらかの超自然的な能力があるのかも知れないし、サイコ・ヤンデレかも。

ハルヒなのか? 違う。彼女は「うる星やつら」における「三宅しのぶ」に相当する人物だ。おれはそう設定した。エイくんとはあたるだ。しのぶによってセカイが創られる。彼女についてのおれの空想を語ると長くなるので、いずれ記事を設けたい。あと植芝理一の『ディスコミュニケーション』がすきなのでそれを混ぜた。そういうセカイって世界だ。

今は以上だ。クジラとは……みたいなのが多かったな。いかんいかん。
さて、ラストスパートだ。張り切っていくか。この銃撃戦が終わって落ち着いたら……どうするかな。前も言ったが、いろいろやりたいこともある。
生き残ろうぜ。最後までな。

【続く】

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