白米は反省の味
小学校に入る前くらいのこと。
私はご飯を食べるのがとてもとても遅く、その事でよく親に怒られていた。
中でも白米が1番苦手で、おかずを食べ終えても、白米だけが全然食べ終わらない。
いつまでも食べ終わらないのを見かねた母が、私を怒って、風呂場に閉じ込めた。
食べ残している白米と一緒に。
風呂場で、泣きながら白米を食べる。
床に米落としたらしばくからな。
と言われたことに怯えながら、
寒い風呂場で震えながら。
また別の日には、
何かで怒られてご飯抜きになった。
でも、母は白米だけは食べていいと言った。
泣きながら白米を食べる。
白米の味だけがめちゃくちゃに沁みる。
あんなに白米を感じたことは無い。
怒られてる中、罪悪感も共に噛み締めながら、ただ白米だけを食べたあの思い出。
常に、怒られたことで食べることを強いられた、苦手だった白米の味。
私の白米の味は、反省の味。
でもなんとなく、好きな味。
(親への依存の味。かもしれぬ。)
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