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『30女の思うこと〜上海女子物語〜』番外編②上海男子物語

 中国で総再生回数71億回突破した話題のドラマ。

このドラマ、最近CSで再放送がされたらしく、こちらで以前書いた記事を見つけて覗いてくださる方がぽつぽつといらっしゃるようで……なんだかとても嬉しいです。
(わたしのnoteまでたどり着いて読んでくださった方々、本当にありがとうございます!)

このドラマのことをどうしても書きたくてnoteの記事を書き始めたと言っても過言ではないので、本当に本当に嬉しいです。


せっかくなので、今回は㊗️再放送記念ということで、ドラマの脇役たちにスポットライトを当ててみようかな。

これまでの記事は女性中心で書きましたが、今回は上海男子物語と銘打って、ヒロインたちのパートナーたちについてまとめて書いていきます。

(⚠️ストーリーのネタバレを含みますのでご注意ください⚠️)

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左から……

①ジョン・シャオヤン
シャオチンの職場の後輩社員くん(20代)。不動産管理会社勤務。はじめはシャオチンをからかってたのにいつの間にか彼女のことが気になってきて……。

②シュー・ファンシャン
グー・ジアの夫、花火会社を経営する社長(30代)で、一児の父。何もかもが順風満帆な時に、ふと気が緩むのか……あのしっかり者の嫁の目を欺けるとでも思ったのか?(大誤算です)

③チェン・ユー
シャオチンの夫でTV局報道部勤務で編集チーフ(30代)。人と付き合うよりも、飼っている熱帯魚にシンパシーを感じてる。

④リャン・ジョンシエン
マンニーの恋人。香港在住の青年実業家(多分30代後半)。金があるからかいつも憎らしいくらい自信満々。

⑤ジャン・チェン
マンニーの元カレ。コーヒーショップのオーナー兼バリスタ(30代)。穏やかな性格で、別れてからもマンニーのことを気にかけている。

①アサーションの達人

シャオヤンは、とにかく明るくてノリが良くて要領がいい!Z世代(よりは少し上かな)だから、仕事もプライベートも要領よくこなす若手くん。周囲の人に便利に使われているシャオチンに、お人好しになりすぎず必要な時には自己主張をする大切さを教えます。

要領良さげなチャッカリ君ですが、若くしてアサーションを身につけているのはすばらしい!言いたいことをぽんぽん言っているようで実はとても計算されたコミュニケーションスキルを持っています。

離婚騒動その他諸々降りかかる災難に苦しんでいたシャオチン。彼女の復活と再生には、シャオヤンは確かに必要な存在でした。

②キャリアアンカーの相違

ファンシャンは、しっかり者の妻グー・ジアにがっちりコントロールされています。仕事もプライベートも(体重管理さえも!)妻の言いなりですが、そのことを窮屈だとも思っていなかった彼。

花火さえデザインできていれば幸せで他のことはあまり関心もないファンシャンは起業家というよりは職人肌なんでしょうね。
会社の経営や財務、営業などの実務面には疎くて、その辺のことは全部妻に任せきり。会社のトラブルもグー・ジアが解決するので、社員からも「頼れる奥様」と一目置かれています。

ファンシャンにとって仕事で大切なことは「美しい花火を創ること」。一方、妻のグー・ジアにとって仕事で大切なことは「会社を大きくすること」。

取引先を開拓したり、ビジネスのコネクションを作るために、お金持ち夫人たちの集まりにも積極的に顔を出したり、投資にも積極的で金策に奔走したり、本当に忙しそうな奥さん。(しかも、子供の教育に熱心……すごいわ)
いつもちょっと現状より背伸びしてさらに上を目指そうと貪欲なグー・ジアに、次第に疲れてきてしまうファンシャン。

仕事に対する思いや価値観(キャリアアンカー)の違いが、二人の心の距離にも影響していきました。一旦生まれた溝は次第に深まって……そんなタイミングで、彼の価値観を認め無邪気に尊敬してくれる年下女子に出会い、ファンシャンは彼女に一瞬心が傾きかけ、その結果グー・ジアを裏切ってしまいます。(魔が差すとはまさにこのこと!)

③モデリングの不在

シャオチンとは見合いで結婚したチェン・ユー。上海の中流家庭の一人っ子でわがままいっぱいに育った天真爛漫なシャオチンとは対照的な生い立ちの彼。幼い頃両親が離婚して田舎で母に女手ひとつで育てられた、優等生な長男くんです。(彼の弟がまた自由奔放な問題児で……真面目なお兄ちゃんの理解を超えた存在💦口下手なお兄ちゃんに対して口の上手い調子のいい弟です)

母の苦労の元凶である父に対して良い感情を持てないこと。父の不在で父との関わり合いがなく(モデリングの機会を逸す)「父親というもの」がどんなものなのかわからないこと。そうしたことを理由に、自分が父親になることに自信を持てず、子を持つことを不安に思う彼。子供を欲しがるシャオチンと子供を欲しがらない彼との温度差が、夫婦不和の原因になり、ついに二人は離婚することに。

④共感力の欠如

世の中の大抵のことは、金の力でなんとかできると思っている男、ジョンシエン。マンニーを恋人にしながら、長く内縁関係にある女性がいたという……不実な男です。

自分の都合ばかりで相手の思いや人生を尊重しない彼は、一体どんな生い立ちなのか気になるところです。
お金で人の心を買うことはできないのですが、何でもお金で解決しようとする彼は、ひょっとして彼の親からそのような扱いを受けて、いつしか身につけてしまったのかもしれませんね。(これもモデリング……ボボ人形実験の話を思い出しました)

⑤モラトリアムと夢の実現と

マンニーの元カレ、ジャン・チェン。
仕事柄富裕層を相手にするマンニーは、まだ何者にもなっていない彼を頼りなく感じ、またお金がないことにも不満に思って、別れてしまいます。
しかし、マンニーと別れた後、失恋をバネに彼は頑張った!上海の街中に素敵なカフェをオープンします。夢を実現した男として、マンニーの前に現れます。しかし、少し登場が遅すぎた……><

生き急ぐ女性、マイペースな男性

男性は同世代の女性に比べて、子供っぽい、精神年齢が低めだ、と言われることが多いようですね。(もちろん個人差のある話ですが)

若い頃は女性の方が生き急いでいる感があるからかな。
女性はアラサーからアラフォーにかけて結婚や妊娠、出産、育児などライフイベントが目白押し。身体の変化も含めて、さまざまな変化に対応する柔軟性を求められます。ライブイベントに伴うキャリア不安を感じやすいのも女性ですね。

一方、男性はそうしたライフイベントに女性ほど主体的に関われず、役割の変化に自覚的になることも難しい……父になる、と言っても、身体が変化するわけでもないので、良くも悪くも変化を実感しにくいのが男性なのかもしれません。女性の生きるスピードに男性が追いつくにはどうしても余計に時間がかかるのでしょうね。このタイムラグが時に恋愛成就の障壁になることも……仕方ないとはいえ、なんともやるせないですね><

では、今回はこの辺で^^
最後までお読みくださりありがとうございました!