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思い出あふれる夏の歳時

昭和生まれの私は、春夏秋冬の暦に合わせた歳時さいじがとても好きです。
それぞれの季節のイベントが家族の懐かしい思い出と重なるからです。
特に夏は、親子で楽しむ行事が目白押しです。

夏越し・七夕・夏祭り


【夏祭り】

幼い頃は祖父母も一緒に、団扇や扇子を片手に浴衣を着て出掛けました。

お小遣いをもらうのが楽しみで、貰った100円を握りしめて屋台で何を食べようかとワクワクしたものです。

甘くて色が濃いお菓子や香ばしい香りの食べ物に惹かれました。

「あんた、それはいかんよ」
「そんなんは、買われん」と言われるものが食べたかったのです。

金魚すくいや風船釣りも楽しい思い出です。

祖父母や両親も祭りを楽しんでいて、家族みんなが笑顔でした。祭りの帰りは家族で手を繋いで帰っていました。懐かしいいい時代です。


【夏越し】

今年の7月2日は地元の神社の夏越なごしでした。
夏越と言うのは年の初めから半年間に身についたけがれを清めて災いをはらう行事です。

私の住んでいる地域では10センチくらいの人の形の紙「人形ひとがた」に自分の名前と年齢を書いて、布団の下に敷き、厄をその人形に移して、神社でお焚き上げをしてもらいます。

神社には、茅で作った大きな輪が準備されていて、その輪をくぐる「茅の輪くぐり」を行います。
その輪をくぐることで穢れや災いを移し清めてくれると言われています。

今年は一人で出掛けました。急な石段を登った先に神社があります。
茅の輪をくぐりながら、家族みんなで輪くぐりしたことを思い出しました
ふと亡くなった父の懐かしい顔が頭をよぎりました。


【七夕】

七夕に合わせて家族で笹飾りを作った記憶があります。
笹は父が知り合いから貰ってきていました。

色紙を使って輪飾りや短冊を作ります。
輪飾りには「夢や願いが繋がって叶いますように」と言う思いがこもっているそうです。大人になってから知りました。

短冊に書く願い事は様々です。

「成績が良くなりますように」
「お小遣いが増えますように」
「家族が健康でいられますように」
「好きな人が出来ますように」
「いいことがたくさんありますように」
「字が上手になりますように」

そんな願い事を書いた記憶があります。

今なら何を書くでしょう。

「母が長生きしますように」
「地元の文学賞に入賞しますように」
「イラスト展が成功しますように」
「私に関わるすべての人が幸せでありますように」

年代と共に、願い事も変わり、歳時とのかかわり方も変わってきました。でもこうした季節の行事があるから思い出がしっかり刻まれるのです。
だから私は歳時を大切にしたいと思っています。


【毎日がバトル:山田家の女たち】

《歳時を迎える準備が楽しかったんよ》

※93歳のばあばと娘の会話です。

「昔はね、稲の露を取りに行ってその露で墨をすって短冊に字を書きよったんよ、こよりは半紙を細かく切って先の方からねじって作りよったよ、それを短冊に通してつるすんよ、そんな作業が楽しかったわい」

「やっぱり、歳時を迎える準備が楽しかったんよね」

「その時に、皆でスイカを食べたりしてね、思い出さい」

母の年代、私の年代それぞれに歳時の思い出があるのが素敵だなと思います。


最後までお読みいただいてありがとうございました。
たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
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また明日お会いしましょう。💗





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