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やまかわ製材舎の事業

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Mission「知」:土着の知恵と技術をつなぐ

Mission「知」:土着の知恵と技術をつなぐ


製材所の継業から考えたこと 必要とわかっているモノがなくなっていく、地方ではこんな光景が徐々に増えてきているのではないでしょうか。そこには、多数派から漏れ落ちていく、ミクロな少数派の存在が浮かび上がります。
 たとえば、地方で限界集落といわれる地域では、地域商店が立ちゆかなくなり、買い物の手段が徐々に失われています。生活に欠かせないインフラ機能である一方で、損益分岐点となる母数もまた確かに存在し

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Mission「地」:土地の風土の代弁者、地場の天然生の木を活かす

Mission「地」:土地の風土の代弁者、地場の天然生の木を活かす


現代林業の主役を担うもの 林業といえば、まず思い浮かぶ木はなんでしょうか。奈良・吉野で有名な「杉」、長野岐阜・木曽や三重・尾鷲で有名な「桧」、北日本や長野の「唐松」、そして岩手の「赤松」などが思い浮かぶのではないでしょうか。それらは針葉樹と呼ばれるもので、その多くが人工林です。
 原則として、人工林は人間の管理下にある林ということができ、植えたそのときから収穫まで、適宜人の目と手が入っています。

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Mission「時」:旬を活かす流通へ、木という素材のもつ時間軸と向き合う

Mission「時」:旬を活かす流通へ、木という素材のもつ時間軸と向き合う


木の時間軸 木という素材は、自然素材らしい時間の流れを抱えています。数十年単位での森林の時間軸から、数年単位での経年変化、そして季節単位での旬の移り変わりなど、木には本来独自の時間軸が流れているものです。
 工業的な素材として年中流通している、現代の木材感覚では、それは非常に見えにくいものとなっていますが、それは変わらず現代においても受け継がれているものです。時期の良い秋冬には、良質な素材が出回

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