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触れる彫刻 鑑賞にフロッタージュを添えて(フランス料理風)

あかしゆらんこクラブさんで「みたてブローチ」WS後に、対話型鑑賞とフロッタージュを行いました。

過去に就学前の子どもと絵画と彫刻の鑑賞(5-6歳)、
1-2歳には僕の彫刻と1ヶ月間過ごしてもらいました。

その時に思ったのは「見るのも良いけど作るもしたいよね」て事でした。

鑑賞前の約束として以下を伝えました。
・触らないで見る
・手を上げて発言する
・人が話している時は聞く

「自由に見てみよう」と伝えると2人の子どもがすぐ彫刻に鼻を近づけて
「臭い」「うんちみたい」と言いながら嗅ぎはじめました。
みたてブローチの製作中に木を嗅いでもらったので、木の匂いに関心があったようです。
体験した事が別の場面に繋がっている様子が見れたのは良かったです。
先生からは「顔にも見える」「作品の一部は色が違う」などの発言がありました。その後「では触ってみよう」と伝えました。

作品の上部を触り、鑿跡を見ながら「蜂の巣(六角形)」みたい。
また別の子は、上から順に触り
「ボコボコ(頭部)ツルツル(首部分)デコボコ(足元)」
と感触の違い
も教えてくれました。
「底も触ってみたい」との発言から、裏返して触ってもらいました。
この時に先生から「一本の木じゃないのね」と木を接ぎ合わせて作っている事を知ってもらいました。

改めて、作品全体を見てもらいました。
「かかし」「キリン」「首の長い龍」「下から生えてきたみたい」
彫刻を持ち上げて「バーベルを持つ姿」をしてみたり、
「逆さにすると蛇(足部分が蛇の頭部)」など最初とは違った見え方が出来て沢山の発言がありました。

テンションが上ってきたので、少し落ち着いてもらい
「ボコボコした所を擦って絵がかけること知ってる?」と
床面でフロッタージュをやって見せました。


最初は同じように床を擦ってもらい擦り方を覚えた時に
「この彫刻もボコボコしてるから擦ったら形が出るよ」と伝えました。
「擦って良いの?」と言いながら試してくれました。
各々自由にフロッタージュをしてもらい、終わりにしました。

フロッタージュにとても興味を持った子は終了後も
「おやつも擦ってみる」とお菓子を袋の上から擦っていました。

自由 !!!!!!!!!!

お菓子は割れるし大人なら擦る対象にならないのに、子どもにとっては
床や彫刻よりも身近で関心が高いという事なんでしょう。
面白い!!
その子は帰り際に「他の子にクイズにしといて」と、お菓子フロッタージュを壁に貼って帰りました。
画面右側の紙にお菓子が3種類隠れています。答えはページの一番最後。

今回は鑑賞とフロッタージュで30-40分ほどで終わりました。
彫刻を鑑賞した時に視覚で感触の違いを認識し、実際に触って体験、理解する。フロッタージュの技法を学び、凸凹に関心を持つ。
「彫刻を擦ったらどうなるのか」という疑問が子どもから現れる、のでは無く「お菓子を擦ったらどうなるのか」に発展しました。

「じっくり見た結果、新しい発見や体験に繋がった」という経験が今後に生きてもらえたらと思います。まだまだ詰めるべき所はありますが、鑑賞、体験(制作)も出来そうです。
どこでも行くのでオファーお待ちしております!

お菓子フロッタージュの答え。

めっちゃ面白い。

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